
NHKは28日、新年度から新たに放送番組モニターになる642人のうち502人に誤った個人情報がメールで送信されてしまったことを発表した。システムを使う上で必要となる<1>氏名<2>メールアドレス<3>モニター番号<4>システムのログインID<5>初期パスワードが記載されたPDFファイルが、140人には正常に送信されたが、残り502人には別のモニターの情報が送信されていた。
今月21日にメールが送信され、当日のうちに問い合わせが来て、トラブルが発覚した。矢吹寿秀考査室長らが会見し「メール誤送信の対象となったモニターのみなさまに大変ご迷惑をおかけし、深くおわび致します。引き続き、システム不具合の原因究明を進め、システム改修を行うなど、二度とこのような事態を起こさないよう、対策を徹底してまいります」と謝罪した。
システムは外部のNHKテクノロジーズに委託している。半年に1度、年に2回、2020年(平32)1月から、現在のシステムを使用しているが、今までトラブルはなかったという。システムログ、ユーザーログを精査して、外部からの不正アクセス、攻撃ではなく、使用方法も間違っていなかったという。現在までのところ原因は分かっていない。
NHKは誤送信した可能性のあるモニターに謝罪し、誤送信されたメールの削除を依頼した。これまでに二次被害は確認されていない。今回のトラブルの原因が判明して不具合が改善されるまで、当該システムから個人情報を記したPDFファイルを添付したメールの送信を停止、必要に応じて郵送などの手段を使っている。
NHKの番組放送モニターは、約950人いる。NHKから業務として委嘱され、指定された番組を見て、意見、感想、評価を報告する。NHKは、その意見を番組にフィードバックする。
18歳以上を対象に公募される。期間は4月からと、10月からの6カ月。謝礼はモニターリポートを1カ月に12本以上書いて、1カ月に1万5000円。