
韓国を代表する若手女優キム・セロンさんの死を巡って、新たな展開が発生した。25日、韓国メディア「ザ・ファクト」は「故キム・セロンさんの元恋人証言『セロンの死はキム・スヒョンとは無関係』」との見出しで、この元恋人とセロンさんのメールなどを公開した。
セロンさんは2月16日、ソウル市内の自宅で死亡した状態で発見された。直後に一部YouTubeチャンネルで、人気俳優キム・スヒョンが死に関係しているなどの趣旨の暴露をし、韓国では大きな関心を集める事態に発展していた。キム・スヒョンのテレビ番組は一部編集され、契約中のスポンサーとの関係がこじれるなどした。
セロンさんの死を巡り、推測と臆測の中、この元恋人は「真実を知らせたい」とザ・ファクトの取材を受けたという。元恋人は同メディアに対し「セロンは『ニューヨークの男』の暴言暴行に苦しみ、家族の無関心も一役買った。セロンが死んだのは俳優キム・スヒョンのせいではないということを私は知っている。真実が隠されている部分が多すぎて、腹が立つ。死んだセロンの魂を慰めるためにも、その一部でも世の中に知らせたい」などと語った。
さらに元恋人は「セロンは『ニューヨークの男』と昨年11月に出会い、年明けに結婚した。しかしその男の暴言暴行で人生の希望を失った」などと主張した。セロンさんは結婚直後、トラブルがあった時、元恋人に連絡をして、「ニューヨークの男」はそれを知り、セロンさんの携帯電話を奪って監視するなど、暴言が日常的に行われたという。
「ニューヨークの男」は、セロンさんに「結婚したから(他のやつに)これ以上連絡するな」と書いた後、メディアに公開できないような汚い言葉を続けたといい、ザ・ファクトはそのメールの悪口とされる部分をモザイク処理して報じた。
その過程でセロンさんは精神的な混乱に陥り、数回にわたって自殺を試みたという。1月15日、セロンさんは元恋人に携帯メールで「ごめん、私はずっと悪口を言われて殴られている」などと伝え「あなたが幸せになれるなら私は夢も何も望むことがない」などとのメールも公開された。
また、この元恋人は、「ニューヨークの男」に会って結婚することになった経緯も説明した。セロンさんは「(昨年)11月からこの人に会うことになった。最初は表現も下手で、いつも大変な日々を送っている私には頼れる存在だった。いつも私の話を聞いてくれて解決してくれる人というのが私には必要だった。でもそれはしばらくの間だった。彼は私の写真を流布し、私のインスタグラムを全部ハッキングして写真をアップして、殴ったり悪口を言ったり、とても怖かった。それで別れられず、あなたに被害が及ぶのではないかと怖かった」などと元恋人にメールしたといい、その内容も公開された。
元恋人の主張では、母親ら家族の無関心も大きかったという。「昨年11月1日、セロンが自害で手首の靱帯(じんたい)が切れて緊急手術までしなければならない状況だったが、家族は連絡を受けても誰も病院に現れなかった」と主張。元恋人が退院するまで病室を守り、病院費は当時の所属事務所の関係者が支払ったという。
元恋人は「セロンが退院した直後、私が連れ添って家に帰ったが、実の母親は知人と平然と食事をしていて、まったく驚いたり痛みに共感する気配がなかった。このような家族の態度のためにセロンはいつもどこかに逃げたがっていた」とも話した。
ただ、まだ、セロンさんが「ニューヨークの男」と結婚した事実は正式に確認されていない。メールの真実性も確認が必要だが、すべて事実なら新たな展開に発展する可能性も出てきた。