
作家の岩井志麻子氏(60)が13日放送のTOKYO MX「5時に夢中」に生出演。東京・新宿区高田馬場の路上で、動画ライブ配信中だった女性が男に刺されて死亡した事件について私見を述べた。
事件は11日に発生。「最上あい」の名でライバーとし活動していた佐藤愛里さん(22)が配信中に、高野健一容疑者(42)がナイフで刺され死亡した。高野容疑者は殺人未遂容疑で現行犯逮捕された。番組では、高野容疑者が佐藤さんの求めに応じて多額の金を送金後、金銭トラブルに発展し、裁判所から佐藤さんに約250万円の支払いが命じられた後も、高野容疑者が「金を返してもらえない」と訴えていたことなどが伝えられた。
岩井氏は「この事件について、テレビのプロのコメンテーターさんも、ネットニュースの誰でも書き込めるコメント欄でも、みんな必ずといっていいぐらい、前置きとして『どんな理由であれ殺人はダメなんだけれど』とか、『加害者が悪いに決まっているんですけど』という前置きをみんなしているんですよ。ということはつまり、みんな心の中で…いや文章にもしたり言葉にもしているけど、被害者にも非があったって、みんな思っているのね」と率直に語った。
さらに、無差別に狙われた通り魔事件などを例にあげ、それらの場合は「誰もそういう前置きをしないでしょう。『殺人は悪いに決まっている』とか『もちろんこの男が一番悪い』という、そういう前置きしないじゃん」と指摘した上で「皆さん思っているのね、というところで言わせてもらいますけど、被害者の方ね、私が人生のテーマにもなっているんだけど、悪い成功体験があったと思う。何人かの、許してくれたオジとか、泣き寝入りしたオジがいたんだと思う」と推察した。
岩井氏は「悪い成功体験って必ず、大きな破滅に向かう。私も身に染みてるもん、自分自身の経験から言っているのよ。小さい悪事というか、しょぼいズルがうまくいっちゃって、その次に調子に乗って痛い目にあう、ということがよくある」と訴えた。さらに高野容疑者について「加害者の方が、気の弱そうなと言ったらあれだけど、ズバリ、弱者に見えるじゃないですか。反社会的なコワモテとか、いかにも暴力ふるいそうな怖そうな男ではない、丸め込めそうな雰囲気もある」と私見を展開。「彼女ね、ちょっとなめてかかったんだろうな…」と惜しむと、「私も言っちゃうよ。加害者が悪いに決まっている。どんな理由があったって殺すのが悪いに決まっている」とあらためて明言。その上で「本当に怖いのは、コワモテの反社みたいな男よりも、おとなしそう、って、なめちゃった相手だよ」と呼びかけた。