大阪府知事や大阪市長を務めた弁護士の橋下徹氏は2日、フジテレビ系「日曜報道 THE PRIME」(二と洋午前7時30分)に出演し、中居正広氏(52)の女性トラブルをめぐる週刊文春の報道が、自身の指摘で一部訂正されたことについて言及した。「週刊文春は訂正しましたが、フジテレビはここで調子に乗ってはいけません」と、くぎを刺すように語った。
番組では、終盤に1月27日に行われたフジテレビの記者会見の内容などを報じた。その流れでキャスターの梅津弥英子アナウンサーが、「週刊文春はトラブル当日の食事会について、当初は(フジテレビ)社員A氏に誘われたと報じていたのを、中居氏に誘われたものと訂正をしました。これは、橋下さんのインタビュー記事がきっかけで修正、訂正という流れになったわけですが」として、橋下氏に見解を求めた。
これを受けて橋下氏は「週刊文春は、記事が変わったという僕のいろんなメディアでの発言を聞いて、僕にインタビューを申し入れをしてきた。さんざん文春に対して文句を言ったことを、そのまま記事化したと言うことに関しては、報道機関としてはしっかりやったと思います」と、文春側の対応には一定の理解を示した。
その上で「文春は、今、権力者がいちばん恐れている存在であることは間違いないので、僕は嫌いですけど、僕もやられたから、でも社会の中での役割、存在感はあると思います」と述べた。「であるがゆえに、それだけの存在感があるのだから、訂正するなら、核心的部分での訂正だからもっと早く。気付いたのは1月6日だと文春は言っている。であれば、1月の中旬までに。僕も言い出したのは1月の20日くらいなので、それくらいに言っておけば、フジテレビのあの10時間会見の雰囲気は変わったと思う」と訴えた。「フジテレビの会見で質問していた人も、これくらいのことをちゃんと読んでから質問しろよ、と僕は思いましたけどね」とも指摘した。
一方で「フジテレビの経営陣も、(文春が一部訂正したと)ちゃんと言ってから会見に臨むべきだったと思いますよ。社員が関与したかしていないか、文春はそこは訂正していません。女性が『延長だった』と認識していたということで、文春は社員の関与はあったというふうに言っているんだけど、関与があったかなかったかは評価の問題。記事が変わったということは事実で、これはフジテレビはしっかり言った上で会見に臨むべきだった」と、フジ側の対応のあり方にも触れた。
「ただ、トラブル当日においてはフジテレビの社員が誘ったわけではないけれど、その前には、フジテレビ社員と中居さんと女性との会合はあったというのは事実みたいなので、トラブル当日だけではないフジテレビ社員の飲み方のあり方、時代に合っているかどうかは厳しく、第三者委員会で明らかにされないといけない」とも語った。
また「フジテレビのコンプライアンス体制に不備があったことは間違いないと思います」と厳しく指摘。「女性の人権ということが問題であったとしても、港(浩一前社長)さんだけで情報をとどめるのではなく、コンプライアンス部門とも情報を共有し、さらに女性のプライバシーや人権の問題があったとしても、コンプライアンス部門は当事者…中居さんと女性に、しっかりとしたヒアリングをして、事実把握をした上で社としての把握をすべきだった。そこの不備はこれは責められるべきところ、体制を立て直さないといけない」と訴えた。