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フジテレビの問題は「際限なく結構いく」 元官僚の大学教授が業界全体への波及懸念


フジテレビが中居正広氏の騒動をきっかけに問題視され、港浩一社長の閉鎖的な会見が批判を浴びている。中野雅至氏は、これがテレビ業界全体の慣習に起因する問題で、組織の聖域が世間からずれていることを指摘。フジテレビにとどまらず、業界全体に悪影響を及ぼす可能性があるとして懸念を示した。また、スポンサーからのCM差し止めが続く中、これがテレビ全体の購買力に影響を与えれば、CMの必要性が再評価されるかもしれないと警告した。さらに、井上裕介氏は、SNS時代の今、オープンな対応の重要性を訴え、クローズ会見の弊害を指摘した。

フジテレビ(25年1月)

元厚労官僚で神戸学院大学教授の中野雅至氏(60)が、25日放送の読売テレビ「あさパラS」(土曜午前9時25分=関西ローカル)に出演。中居正広氏の騒動に端を発したフジテレビの問題が与える影響について語った。

フジテレビをめぐっては、17日に港浩一社長が行った会見が閉鎖的だったとして批判が殺到。会見後もスポンサー企業のCM差し止めが相次いだ。23日に社員向けに行われた説明会では、港社長が「(会見が)終わって失敗したと思った」などと話していた。

中野氏は、「(フジテレビは)将来を見越すと泥沼ですね」と切り出すと、「霞が関が90年代の後半にたたかれた時に、いろんな不祥事が出て、そこからいろんなものがどんどん出てきた」と振り返った。

「(今回の問題も)たぶんテレビ局全体やと思います。フジじゃなくて、業界特有の慣習って、どの組織にも、どの業界にもあって、世間からずれているんですね、基本的には。聖域なく全部ずれているんですよ、どの業界でも。それがどんどん出てくるから、際限なく結構いくと思います」と、業界全体への影響を懸念した。

CM差し止めが相次いでいることに、「怖いのは、CMを流さずに、たとえばスポンサーが商品の売り上げが落ちていなかったら、テレビからCMを引き上げても大丈夫やなって話にもなってくるから、中居さんの引退よりも、もっとでかい話になってくる」とも。

さらに、「これを止めるんやったら、テレビはテレビらしく、フジテレビの社内のあらゆるところにカメラをつけて、24時間どれだけゴタゴタしたかを全部流せばいい。それぐらいやったら、『テレビが全部さらけ出したんやな』って思うけど、そこぐらいまでやらないと、経営陣の刷新では止まりませんよ。誰も納得しないと思う」と語った。

また、NON STYLEの井上裕介(44)は、SNS時代の会見のあり方について、「クローズにされると、『何か隠したいんやろう』と。『何か言っちゃいけないことあるんや』って、勝手に詮索するじゃないですか。今の時代は、この詮索がSNSで上がって、ありもしないことをやっただの、やっていないだのになるから」と述べた。

「これはフジテレビだけの話じゃなくて、すべての企業、国会も含め、何かあった時はクローズにするんじゃなくて、今はオープンに、矢面に立ってしゃべらないとあかん時代に来ていると思う。(フジテレビは)そこがちょっと古いですよね、体制が」と指摘していた。

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