山田孝之(41)らがプロデュースする短編映画プロジェクト「MIRRORLIAR FILMS」(ミラーライアーフィルムズ)第7弾のラインアップ全5本が解禁され、NEWS加藤シゲアキ(37)が、自身の監督作「SUNA」でAぇ!group正門良規(28)とダブル主演を果たすことが24日、分かった。
加藤にとって、22年の「渋谷と1と0と」に続く2作目の短編映画。愛知県東海市を舞台に、2人の刑事が砂によって窒息死するという奇妙な事件を追う様を描く。
グループ活動、小説家と多岐にわたる活躍を続ける加藤は「砂をモチーフに感覚がぐらつくような物語を、映画を作ろうと思ったのは、なにが間違いでなにが正しいのか判断することの難しさを日々実感しているからかも知れません。見えないものを恐れることは人間らしさにも通じるのでしょう」と15分間の作品にメッセージを凝縮。「砂が映画を観られた方々のトラウマにならないことを祈るばかりです」ともコメントしている。
加藤と正門の2人は、加藤が原作・脚本を務めた舞台「染、色」(21年)以来の共演。今作では加藤が先輩刑事の狭山、正門がその後輩の遠山役でバディを組む。加藤は正門について「そうした人間らしさを彼なりの抽出方法で表現してくれました」と感謝。約4年ぶりに役者として相対した正門は苦闘した舞台期間を振り返りつつ「再び加藤くんの作品に参加でき、しかも監督、そして役者さんとしての先輩とご一緒するという事で少しでも『自分の成長した姿を見せたい!』という欲も芽生えました。今、僕ができる事は全てカメラの前で出し切った気がしています」と自信にあふれた。
また、お笑いタレント加藤浩次(55)の念願の初監督作品「Victims」は、俳優の矢本悠馬(34)を主演に迎えたコメディー作品。付き合いたてのカップルが路駐した車が、他の車に挟まれてしまい動けない。するとその車から、こわもての男が怒鳴りながら出て来る…という展開だ。加藤は「主観と客観は対義語であるが客観視しているのは自分であるから客観も主観になりうることがあると思います。そんな人間の思考プロセスを描いた作品になっております。テーマ性などは皆さんそれぞれで見いだして頂きたい」とコメントした。
矢本は「加藤浩次さんを前にコメディーをやるのは正直シビれました」としつつ「加藤監督と僕と素晴らしいキャストの掛け算がどういったものになっているのか、撮影が終わった今でも沸々としています」と振り返った。田辺桃子、奥野瑛太、雛形あきこらも出演する。
以下、他ラインアップ。
◆「KUTSUYA」 映像制作集団「着火塾」の代表・武田成史が監督を務める。小説家を生業としつつ、裏では悪事に手を染める主人公の男と、ある靴屋の物語を描く。
◆「ヒューマンエラー」 舞台やミュージカルを中心に女優としても活動し、本作が初監督作品となる香月彩里監督作。AIによって人生を翻弄(ほんろう)されながらも、AIに救われるある1人の男の物語を描く。
◆「ウエディング」Bad Robotやヒストリーチャンネルのドキュメンタリープロジェクトに参加し、NAACPイメージ賞にノミネートされた「ルーツ: A History Revealed」を含む数々の作品に携わる坂本ショーン監督作。内戦が激化する近未来のアメリカを舞台に、二人の父親が自らの選択と行動の意味を激しく問い直していく。
5月からヒューマントラストシネマ渋谷など全国の劇場で2週間限定で上映される。