バイオリニストの高嶋ちさ子(56)は、31日に放送されたテレビ朝日系「ザワつく!大晦日2024 一茂良純ちさ子の会」(31日午後5時)のオープニングトークで「先日ですね、自慢じゃないんですが特殊詐欺被害にあいました」と衝撃告白した。その上で、自身が体験した手口の一部始終をほぼ完璧に再現しながら視聴者に、注意を呼び掛けた。
高嶋は「(手口を)絶対に知ってほしい。巧妙なんてもんじゃない」と述べ、MCのサバンナ高橋茂雄が「ちさ子さんなら絶対だまれなさそう」と驚くと、高嶋は「そう思うでしょ? けど、私、3回くら泣いたから。詐欺にかかっている最中に」と口にした。
高嶋は当時を「その日は朝5時にニューヨークから帰ってきた日で、眠くて、知らない電話番号だったけど出ちゃった」と振り返り、「関東総合通信局のイトウ」と名乗る男が、高嶋の携帯電話番号で特殊詐欺に使われ「あなたが犯人といわれている」と話してきたと述べた。「私はえーっと。普通の人ならそこで切るらしいけど、私はそこで飛びおきた」といい、2時間以内に手続きをするよう求められたことを明かし「無理ですといったら、今日は特別に署の方で引き継ぐので警察の方とお話ししてくださいといわれた」「そしたら『湾岸署』につながるわけ。内線で」と述べ、次は「湾岸署のタナカヒロシ」を名乗る男が登場、LINEにつなぐよう指示されると、ビデオ通話になったと振り返った。
高嶋は「顔を見られているのは私だけ。そしたら、顔が見えた途端に、え?と言われた。テレビとかに出ている方ですか?といわれたので、はい出ていますと言ったら、『何か緊張しちゃうな』とか言って。警察官といっているのに、そこだけは緊張感がなかった」と、通話相手が高嶋と通話していることを認識していたと明かした。高嶋はその後、免許証の情報もすべて伝えてしまい、番号の照会をするといわれた際には「(心臓が)バクバクした」と述べた。生い立ちや学歴、夫の仕事、月収や年収も聞かれるままに答えると、「凶悪犯罪に巻き込まれている様子」「680万円を(高嶋の)口座に入れたとゴトウが証言している」と伝えられ「被害者ではなく、容疑者として取り調べをお願いします」と言われたとも述べた。
通話相手は「湾岸署の中に内通者がいるようだ」と主張し、警察署に出向かないよう指示され、他人にも口外しないよう求められたほか、2時間おきに行動を報告することも求められたとし、忠実に従ったことも告白。「寝ると、何かおかしいなと思った。なぜ一方的にこっちだけ顔を出すんだろうと。でもダンナにも言えず、2日間枕を涙でぬらした」と述べた。
通話相手の「2時間おき」というのは「たぶん、空き巣狙い」と分析。「(翌日の)夕方くらいに何かおかしいと思って、『不安だから今から変装して湾岸署に行くので、タナカさん、会ってもらえますか』とLINEに書いたら、それは絶対だめだと。名刺か何かもらえますかと言ったら、2時間くらいかかる。たぶん名刺作っているんです。で、来たら、キッザニアみたいな名刺で住所も何も書いていない」「警察手帳を見せてくださいといったら、見せる義務はないというから、警察官は見せる義務があると言うと『あなたは一般人ではなく、容疑者です!』」とまで言われたことも明かした。
高嶋は「でもその辺で、これはもうまずいと思って、警察の人に電話した」と明かした。「(通報後に対応してくれた)私服の警官がゴトウの一味だと思って。韓国ドラマの見過ぎだから」と笑わせつつ、警察から「これは、今いちばんはやっている詐欺」と教えられたことも明かした。
その際、警察から「申し上げにくいんですが『湾岸署』というのはフジテレビの登録商標ですから(ない)」と言われたといい、高嶋は「東京湾岸警察署が正式名称で、湾岸署はないそうです」と呼び掛けた。その後は「普通にブロックしてください。この人たちはブロックされ慣れているので」という警察のアドバイスに従い「ブロックしたけど、かかってもこない。向こうはすぐ逃げた」と述べ、警察に被害届を出したことも明かした。
高嶋は「これ(やりとり)を長引かせて精神的苦痛を味あわせた後に、お金で解決しようというところに持って行くらしい。そこまではいかなかったけれど、むちゃくちゃ怖い目にあった」と振り返った。