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桂小文枝、能登半島地震に思い「置き去りにされてる」全国55カ所で復興支援チャリティー落語


落語家の桂小文枝が55周年を記念し、全国55カ所で能登半島地震復興支援のためのチャリティー落語ツアーを行うことを発表しました。ツアーは地震や水害の被災地支援を目的としており、収益は経費を除き全額寄付されます。初回は東京・代々木で11月に開催予定。小文枝さんは被災地の友人から受けた影響を述べ、復興への思いと共に、国が他のプロジェクトに注力していることへの懸念も表明しました。彼はまた、その長年の芸能活動を振り返り、師匠や事務所に対する感謝を示しました。11月の公演には桂雀々も招かれていたが、残念ながら彼は病で他界しました。

55周年に能登半島地震チャリティー落語ツアーを行う桂小文枝(撮影・阪口孝志)

落語家桂小文枝(73)が19日、大阪市内で芸歴55周年記念公演「きん枝改メ 4代桂小文枝 芸歴55周年記念大作戦 YOUNG GO! GO!~落語家人生山あり谷あり谷あり~」の概要発表会見に出席した。

公演は元日に起きた能登半島地震と、その後の水害の復興支援チャリティーとして行われ、小文枝の芸歴55周年にあわせ、全国55カ所を回る。

第1回は11月に東京・代々木ミューズホールで行われ、今後の開催地については、小文枝のYouTubeチャンネルで募集中。人数は30~100人程度で「野原とか囲いがないのはイヤだけど、どんな場所でも可能」。座布団なども小文枝側が用意する。

チケット代は3000円で小文枝には「1銭も入らない」。交通費などの経費を除いた分を被災地に寄付し、透明性確保のため、経費の明細も公表する予定だ。

小文枝はチャリティー落語を開催する思いについて「向こうに友人がいて、『地震は使えるものもあるけど、(川の)氾濫は何も使えない。すべてのものがなくなる。心が折れました』と聞きました。何かできることがあればと思った。(25年に)万博もあって、国の目がそちらに。重機や人も万博の方へ行っているみたい。置き去りにされてるんちゃうかという感覚がある」と復興が進まない被災地に思いをはせた。

55年の芸能活動については「よく55年やってこれたな、っていうのは実感としてある。ウチの師匠やからできた。他の(上方落語)四天王だったら、1週間でクビか、3日で俺が辞めてるか。師匠の懐の深さやと思う」と師匠の5代目桂文枝さんに感謝。

所属する吉本興業にも「2回、3回と休んだ時期もあったのに、よく戻していただいたという恩義もある。助けられた55年」と振り返り、「世の中への恩返し、たいがい迷惑をかけたので」と活動の意義を語った。

11月の東京での公演には、桂雀々さんへオファーし、出演快諾をもらっていたが、11月20日に糖尿病による肝不全のため、64歳で死去した。

「マネジャーから『ちょっと行けません』と。そんな大層なことになってるとは思ってなかった。『治ったらまた頼むな』って思っていた」と残念がった。

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