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TM NETWORK40周年「出会ってから、もう50年」3人が語った関係性の変化とは


TM NETWORKがデビュー40周年を迎え、「The Force -40th Anniversary Edition-」ブルーレイBOXを発売。小室哲哉、宇都宮隆、木根尚登がインタビューでバンドの歴史や今後について語りました。彼らは1984年にデビューし、一時的な活動停止から再開し現在も続いています。今回のBOXには過去のライブ映像や音源が収録されており、ファンを喜ばせています。また、彼らは2024年にドキュメンタリー映画「TM NETWORK Carry on the Memories」を公開予定で、ツアーの舞台裏を記録した内容です。メンバーは3人の関係性を大切にしながら、今後も何となく活動を続ける予定で、ファンには健康でいるように呼びかけています。

TM NETWORK

今年4月、デビュー40周年を迎えたTM NETWORK。今日18日には40周年記念ブルーレイBOX「The Force -40th Anniversary Edition-」を発売する。

Jポップ界のレジェンド小室哲哉(66)宇都宮隆(67)木根尚登(67)の3人が日刊スポーツの取材に応じ、デビュー前から現在、そして未来を語った。

     ◇     ◇     ◇

1984年4月21日、シングル「金曜日のライオン(Take it to the Lucky)」とアルバム「RAINBOW RAINBOW」の同時発売でデビューした。

宇都宮と木根は小学校からの幼なじみ。79年に木根をリーダーとしたロックバンド「SPEEDWAY」でメジャーデビューを果たす。翌80年、小室が途中加入する。3人の出会いはさらに過去にさかのぼる。

木根 初めて会ったのは(小室が)17で、(木根、宇都宮が)18だった気がする。出会ってから、もう50年になるんだね(笑い)。

バンドはブレークできなかった。そして83年、TM-構想が動き出す。

小室 (木根と)このままじゃ危ないよねっていう話が出たんです。20代にて早くも危機感があったんだと思います(苦笑い)。

当初、音楽性、メンバー編成など明確なビジョンはなかったという。

小室 僕がシンセをやっていたこともあって、いよいよ王道になっていくんじゃないかって。当時、新しい技術を使っているように見えたと思うんですよ。そういう風に見えれば良いなと思っていました。それと、洋楽への入り口みたいになれば良いなっていうイメージもありましたね。

84年にデビューしたが、すぐに人気はでなかった。

小室 露出は、ほぼしていませんでした。まったく暇でした(苦笑い)。

レコード会社とチームで、札幌で集中的に露出を増やし、人気を全国に広げていく手法をとった。

宇都宮 熊本でも人気があったんですよ(笑い)。札幌とか熊本のメディアに音楽にたけている人たちが多かったのかな。PVを流してくれたりしたんです。

全国区になったのは、「Self Control」(87年)でフジテレビ系「夜のヒットスタジオ」に出演したころだという。当時はアイドル全盛期だ。

小室 多分、(世間的には)アイドルみたいな存在だったんじゃないですかね。あまり音までは言ってもらえませんでした。「Get Wild」(87年)くらいまで音にたどり着いてもらえなかった。

人気アニメ「シティーハンター」のエンディングテーマとして「Get Wild」が採用されると、一気にブレーク。次々とヒットを生み出していった。

デビュー10周年を迎えた94年4月21日、朝刊の全面広告で「終了」を宣言。理由はこれまではっきりと明かされることはなかった。

小室 いくつか、(理由は)深い層まであるんですけど。ミリオンがボコボコでる時代だったのですが僕らにはミリオンがなかったんです。「LOVE TRAIN」(91年)も精いっぱいやって、50万枚くらいだったんです。イメージが固まっちゃっていたんですね。TMNに(改名)してみたりもしたんですが、それでもドカーンと突き抜けることができなかった。と、いうのと「CAROL」(88年)で3人のやりたかったことが一つできたというのも。そこで、考えて考えてプロジェクトは1回終了。最初の第1弾のロケット切り離しのような。

97年に活動再開を発表。これまで断続的に活動を続けている。出会って50年、3人の関係は変わってないが、ここ数年で変化もあったという。

木根 毎回、聞かれるのですが表現が難しいとしか答えられないんですよね。

小室 少なくとも、知らない他人の人よりはいろいろ分かってくれる人たちなんだと思うぐらいで。いろいろ言い合うこともできるし。2人ともそんな熱くないんです。熱かったら僕も疲れちゃうし、皆さんも疲れちゃうんじゃないかな。

木根 うん。お互いが心地よい距離感を保っているからだと思っているなあ。何年会ってなくても、あいさつもなく、「で、さぁ~」って感じで会話が始まるし。「SPEEDWAY」の時代からそうだったね。

宇都宮 連絡もほとんどとるってこともなかったけど、この年になって、連絡とったりするようになったくらいだしね。

気になるTM NETWORKの今後の活動についても明かした。

小室 3人で話しているんですけど、もう(次の)周年とか言ってられないよねって(苦笑い)。何となくですが、いけそうな時にいこうと。だからファンの皆さんも健康でいてくださいって(笑い)。

3人 期待していて下さい! 【上岡豊】

○…40周年記念ブルーレイBOXには、94年の東京ドームで開催された終了ライブや各周年のライブ映像を中心に再編成したブルーレイ4枚組に加え、84年12月5日渋谷パルコ・パート3で開催された未公開・初CD化のライブ音源が収められている。小室は「パルコのCDがびっくりしたよね。クオリティーが高くてね。もう頭から終わりまですごくて」と、当時のパフォーマンスと音源のクリアさに驚きをしめした。

○…来春にはドキュメンタリー映画「TM NETWORK Carry on the Memories-3つの個性と一つの想い-」が公開される。2022年スタートの全国ツアーなどに密着し、舞台裏を記録した作品だ。小室が映画の総合演出と音楽監督を担当している。小室は「3人で雑談でしゃべっているだけですけど(笑い)」とした上で「僕たちからしたら普通のことなのですけど、皆さん観ていただく方からしたら面白いと思います。ライブではMCとかほとんどやらないかったりするのですが、その正反対なものが全部見られます。普通ならなかなか聞けない木根さんがほろ酔いで冗舌に語ったりしています(笑い)」と笑顔で語った。

◆TM NETWORK(TMネットワーク) 小室哲哉、宇都宮隆、木根尚登の音楽ユニット。

▼GET WILD 18年、同曲発売30周年を記念し36曲の違うバージョンを収録したアルバムが“トップ100にチャートインしたCDアルバムに収録された同じ曲のバージョン/リミックスの最多数”というギネス世界記録に認定。今年10月にはストリーミングの累積再生数が1億回再生を突破。

▼CAROL シングル「GET WILD」のヒット後、88年にコンセプト・アルバム「CAROL」を発売。ミュージカルと音楽ライブを融合させたようなコンサートで話題に。木根が原作の小説やアニメなども制作されメディアミックスが展開された。

▼TAMA NETWORK ユニット名のTMはメンバーのホームタウン東京都多摩地域の「多摩」が由来。小室が考案したが、レコード会社などが難色を示したため公式にはタイムマシン(Time Machine)の略ということになった。

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