お笑いコンビ、TKOの木下隆行が19日、フジテレビ系「めざまし8」(月~金曜午前8時)に出演。自身が詐欺被害寸前だったことを語った。
木下によると10月、石川県警を名乗る人物からの電話で出頭要請を受けた。「出頭できない」と断ると、別の人物が出て「石川県警のソガです」と言い、再度出頭要請をされた。仕事の都合でできないともう一度断ると、ビデオ通話にするよう言われ、ソガという人物が警察手帳のようなものを見せてきたという。
「カメラを360度回してください」と注文され、「ハシモトダイスケ数億円の詐欺事件で逮捕されました。その中で木下さんのキャッシュカードが見つかった。詐欺事件に巻き込まれましたね」と切り出された。
相手の緩急があったり、緊張させたりする言い回しにすっかり翻弄(ほんろう)された。「銀行の口座残高を教えてくれ。今すぐ記帳して。冤罪(えんざい)を晴らすために動いてます」と不安をあおられた。銀行に向かって通帳記帳。相手からTKOの木下だと気づかれると、「関係ない」と電話を切られたという。
不審に思った木下が石川県警に確認すると、「そんな人物はいない。有名人と気づいて、犯行を切り上げたのでは」と、電話の向こうで応対した警官から言われたという。金銭的な被害はなかった。
携帯電話の着信を調べると、最初の番号が米国からだった。今では自宅周辺が警察のパトロール区域になっているという。
木下は、「こうやって引っかかる人があるのや。まさか自分がと思った。明日はわが身と思っていた方がいいと思いました」と話した。
警察関係者によると、「電話による出頭要請はまずない」「ビデオ通話に誘導したり、個人情報を聞き出すことはない」という。
番組ではこういった電話があった場合、「折り返すと応じて、1度電話を切る。警察署の番号を自分で調べて、名乗られた人物がいるかどうか訪ねる」とアドバイスしていた。