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明大が山の上ホテル土地&建物取得、創立150周年事業の一環、12・27公開のん主演映画舞台


明治大学は、1937年に建設された老朽化した山の上ホテルを2023年11月15日に取得したと発表しました。このホテルは、川端康成や三島由紀夫などの著名な文豪が利用したことで知られています。明治大学は、2031年の創立150周年記念事業の一環としてホテルを再整備し、現状の外観を維持しながら改修工事を進めると発表しました。ホテルの機能を継続しつつ、学生支援や地域、社会連携の場としての利活用を検討し、新たな大学のシンボルとする予定です。さらに、明治大学との歴史的なつながりを重視し、ホテルの歴史を大学の公式サイトで説明しました。山の上ホテル側もこの取得に対し、伝統の継承と発展を願うコメントを公式サイトで発表しました。

山の上ホテル(2009年3月撮影)

明大は15日、1937年(昭12)の完成から86年を迎え、老朽化から今年2月に休館した、山の上ホテルが建設されている土地及び建物を「本年11月15日付で取得いたしました」と発表した。同ホテルは、川端康成、三島由紀夫、池波正太郎ら数多くの文豪が利用したことで知られる。

明大は、公式サイトで「2031(令和13)年に本学は創立150周年を迎えます。その記念事業の一環として、本不動産を取得し再整備を実施します」と説明。「現状の外観を維持したまま必要な改修工事を施したうえで、専門業者と連携しホテル機能を継続させるとともに、学生支援、地域連携、社会連携の機能としても利活用ができるよう検討しており、本学の新たなシンボルとして継承していきます」とホテル機能を継続させた上で、大学のシンボルにする考えを示した。

その上で「山の上ホテルの歴史と本学とのつながり」と題し、歴史的経緯を説明した。

「山の上ホテルは、1937(昭和12)年に米国の建築家であるヴォーリズ(William Merrell Vories)氏の設計により、本学の校友であり本学専門部女子部校舎建設も支援された佐藤慶太郎氏(1890(明治23)年卒業)の寄付を基に、当時の生活困窮者の生活改善などを目的に全国的規模で展開した『大日本生活協会』の本部として『佐藤新興生活館』という名称で建設された建物が始まりです」

「戦時中は旧海軍、戦後はGHQに接収されWAC(米国婦人陸軍部隊)の宿舎として使用され、その後返還されて、1954(昭和29)年1月から山の上ホテルとなりました」

山の上ホテルも公式サイトで「このたび、山の上ホテルの土地建物について、学校法人明治大学に継承いただくことになりました。明治大学の創立150周年事業の一環として、歴史と伝統を継承いただき、更に発展していくことを願っております」と発表した。

山の上ホテルは、のん(31)主演で12月27日に公開の映画「私にふさわしいホテル」の舞台にもなっている。作家・柚木麻子氏が同名の原作小説を執筆した際にも協力を受け、物語の舞台にもなった。部屋のサイズに余裕がなく別場所での撮影も検討したが、23年10月に休館が発表されたことを受け、急きょ同11月に撮影を敢行。休館前に最後に撮影された貴重な作品となった。

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