国際弁護士の八代英輝氏が11日、TBS系「ひるおび」(月~金曜午前10時25分)にコメンテーターとして出演。お笑いコンビ、ダウンタウンの松本人志(61)が文藝春秋などに損害賠償などを求めた訴訟を取り下げ、文春側が同意して裁判が終結した件について言及した。
このタイミングでの訴訟取り下げに「おそらく争点をあぶり出した後には、実際に被害を受けたとされる女性方の証人尋問という流れになる。そうなると、双方とも譲れない状態で女性も当然証言することで大きな負担になる」と説明。「のちのタイミングだと、裁判の取り下げはより難しくなる。和解が難しいのであれば取り下げるのは、証人尋問が始まるより前と考えたという事だと思う」と言及した。
八代氏は「正直、お粗末な訴訟戦略と言わざるを得ない」とバッサリ。「当初から裁判の流れはわかっていることですよね、特に代理人にとっては。立証しなければならない、争点が認否しないといけないから今が取り下げのタイミングという展開がないように普通はアドバイスを勧めていくはず」などと語った。
続けて「結局振り上げた拳を和解という形ではなく、取り下げという実質敗訴のような形で、下げなければならなかったことはある意味、大きな誤算だと思う」と話した。
そして「文春側から和解する要素は全くないとされているので、どこで和解するかは非常に難しかったと思う。裁判を和解という形で終わらせることはできないけども、訴えの取り下げに同意する形では、(文春側は)消極的であるが、裁判を終わらせることに関してお互いの利害が一致したのでは」と推測した。