俳優の桐谷健太(44)が9日放送のテレビ東京系「伊集院光&佐久間宣行の勝手にテレ東批評」(土曜午前11時)に出演。先月76歳で死去した西田敏行さんとの秘話を明かした。
桐谷は03年公開の映画「ゲロッパ!」で初めて映画出演し、西田さんとヤクザの親分・子分役で共演した。「スッポンや焼き鳥のお店に2人で連れてっていただいたりして」とお世話になった思い出を明かすと、伊集院光(57)から「西田さんってアドリブかましてきます?」と聞かれた。桐谷は「一番最初、ファミレスのシーンだったんですけれど『解散や!』って言われるシーンがあるんです。で、そこで僕が泣くっていうシーンだったです台本上。俺、初めての映画だったから井筒和幸監督が俺のところに来て『兄ちゃん、(すすり泣くしぐさで)こうやって泣いててくれたらもうそれでええから』て言ってくださって。でも俺1個やりたかった泣きの芝居があって、うわ、でもどうしよう、監督はでもそうやって言ってるし、みたいな。『スタート』ってなった瞬間にウエーンつって子供みたいな感じに泣いたんですよ。ほんなら、現場がぶわってこう沸いて。井筒さんが来て『兄ちゃんそれで行け』って。そっからアドリブ合戦みたいになっていって、そこもすごい運命の分かれ道やったなって」と若手ながらもアドリブをした当時を振り返った。
ここで伊集院が「なんでそんなこと聞いたかっていうと、西田さんが(伊集院の)ラジオのゲストでいらっしゃったのが、ちょうどその『ゲロッパ!』公開のときの宣伝みたいなことで、その時に森繋久彌さんが西田さんが若い頃にすごいアドリブかけてきて、そのアドリブが楽しかったっていう話から、(西田さんが)『でもやっぱり受け止められない子も最近増えてきたから、選ばないと現場でできないのが、今回の現場は若い子もすごいできる子だったから(アドリブを)やった』っていう話をしてた。やっぱりあれは楽しいって話だから、多分そういうことなんだと思うんです。1人だけなのかどうかわかんない。その後でいろんなことをみんなやろうと思ったことの1つだと思って。なんかちょっと今、俺、ウルっときたっていうか、グっときた」と20年以上前の裏話を明かした。
桐谷は続けて「だからもうめちゃくちゃ楽しくて、映画の現場、こういう作品の現場って面白いんだっていうのがすごい根付いきましたし、西田さんのその在り方、現場での居方みたいなのを本当に学びました」と話し、西田さんをしのんだ。