starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

長澤まさみ「また次、頑張ろうと思える」福岡で感じた減少一途の映画地方キャンペーンの意義


映画「スオミの話をしよう」公開直前イベント「福岡でスオミの話をしよう!!」に登壇し、笑顔の長澤まさみ(撮影・村上幸将)

長澤まさみ(37)が9日、三谷幸喜監督(63)が2歳まで住んだ福岡市内で行われた主演映画「スオミの話をしよう」(13日公開)公開直前イベントに、出演舞台が公演中の北九州市小倉から駆けつけた。福岡市に2歳まで住み、ゆかりを持つ日本を代表する脚本家・演出家と、国民的女優の登場に1000人超の観客が殺到した。

長澤はイベント後、取材に応じ「久しぶりの映画のキャンペーンだった。もう、ずいぶん…」と喜びをかみしめた。すると、三谷監督が「今、あまりやらなくなった」と続いた。20年の新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、イベント自体が開催されなくなった時期があった。地方のキャンペーンも激減し、例えあったにしても、特に映画やドラマ、舞台など出演作が複数にわたる人気俳優はキャンペーン参加を見送り、監督や製作陣だけ各地方を回り、地元メディアの取材を受けるケースも少なくはなかった。

現在も、よほど大きな作品か、俳優陣が自らの意思で各地の映画館に出向いて作品を伝えていくような中規模以下の映画でなければ東京、大阪を除く地方で、映画のキャンペーンは減ったままなのが現状だ。長澤は「やらなくなっちゃった。別の作品で2年前くらいに1回、来ているけれど、本当に少なくなっちゃったので、懐かしい気持ちで、うれしかった」と口にした。その言葉には、偽りようのない実感がこもっていた。そして、地方で映画のキャンペーンを行う意義を強調した。

「キャンペーンって、その地元の人たちと、直に触れ合える感じがして。楽しみにしてくれている人たちを、間近で見られるから、また次、頑張ろうと思えるし。作品を、皆さんが楽しみに待っていてくれたんだな、というのを感じられて…キャンペーンって、いいなと」

毎週、いずれかの劇場で、映画の舞台あいさつが行われる東京、大阪といった大都市圏ほど、そうした機会に恵まれない地方にも、映画の大好きなファンが待っている。機会が少ないからこそ、その熱量は大きいし、受け止めた俳優は力をもらう。イベント後も、長澤の顔は終始、笑顔で輝いていた。

三谷監督は、7月に韓国で開かれた第28回富川(プチョン)国際ファンタスティック映画祭で特集上映が開かれ、渡韓している。当時と比較して「韓国に行ったり、向こう(海外)でキャンペーンとかすると、やっぱり、こんな感じで、すごく熱狂的な感じ。それを思い出しちゃって、途中、どこにいるんだろう? ここは日本だったんだと改めて感じた」と福岡の熱狂ぶりを喜んだ。

福岡は、三谷監督の母が市内の平尾に住んでいた時期があり、鹿児島出身の実業家の父も中州でクラブを経営していた関係から、2歳まで住んでいたゆかりの地だった。ただ、長澤は三谷監督から「僕のルーツに、興味ないでしょ?」と突っ込まれると「あぁ…そうですね。興味ない。そこまで深くは…三谷さんの出身なんだと」と笑った。

すると、三谷監督は、畳みかけるように「博多と言えば、川上音二郎。現代演劇の始まりの方が生まれたところでやったことの、ありがたみを感じて」と長澤に語りかけた。川上は、筑前黒田藩(福岡藩)出身で、明治時代に文明開化を風刺した「オッペケペー節」で時代を席巻した存在だが、力説する三谷監督の姿には、長澤も笑うしかなかった。【村上幸将】

    Loading...
    アクセスランキング
    game_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2024
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.