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ブレーク中のピン芸人くわがた心、転機となった先輩ピン芸人からの金言


クワガタを手に笑顔のくわがた心(撮影・阪口孝志)

関西の超若手ピン芸人の勢いに注目が集まっている。吉本興業の清川雄司は芸歴5年以下の若手芸人ナンバーワン決定戦「UNDER5 AWARD2024」で優勝。女性ピン芸人のやましたは若手お笑い芸人の登竜門「第45回ABCお笑いグランプリ」で決勝に進んだ。松竹芸能所属のくわがた心(23)も「NHK上方漫才コンテスト」で決勝進出。松竹芸人として「さらば青春の光」以来13年ぶりのファイナリストだった。活躍の裏には先輩女性芸人からの金言があった。

◇  ◇  ◇  

子供の頃から芸能界にあこがれた。K-POP好きで、特にBIGBANGなど「かっこいいアイドル」にあこがれた。アイドルを目指して100以上のオーディションを受けまくったが結果は全滅。傷心のくわがたに声をかけてくれてくれたのが松竹芸能だった。アイドルにあこがれていたが、大阪出身でお笑い好き。人を笑わせるのが好きだったこともあり、世話になることになった。

端正な顔立ちをしており、松竹芸能からも「シン・かわいい女性ピン芸人」と売り出されている。

先輩芸人の紺野ぶるまや河邑ミクと通じるものがあるが、「モテてモテて困る」とネタにしている河邑とは違い、「モテないんですよ。コンビ組もうと言ってくれる人もいませんでした」と笑う。ただ、友近へのあこがれがあったため、コンビを組む気はなかった。

周りの先輩芸人からもかわいがられたが、芸人として転機を与えてくれたのが紺野だった。

17、18年の「R-1ぐらんぷり(当時)」ファイナリストの紺野は、21年のレギュレーション変更で出場できなくなった際に(現在は出場可)、「R-18(アールワンパチ)先生」として、後輩にR-1優勝の夢を託す企画を行った。

そこで、くわがたが「R-1準々決勝には行きたいです」と目標を掲げると、紺野から「皆さん論外。私は優勝目指して決勝止まりだった。2回戦とか準々決勝を目指してるようじゃ、そこまで行けない」と一蹴された。

「衝撃的でした。『優勝するために強いネタがいる』という発想が私にはなかった」

自分が敗退したあとに、勝ち上がった人のネタを見に行き、すごさと悔しさを感じた。考えを改め腕を磨いた。

幸い、環境に恵まれていた。紺野やラジオ番組で共演していたお笑いコンビ、ガクテンソクにネタの動画を送れば、ダメ出しやアドバイスをしてくれた。「私は環境に恵まれている。1年目のいつ辞めるか分からない女ピン芸人に向き合ってくださった」。

ともに腕を磨く仲間もいた。同じ芸歴4年目のやましただ。

「仲いいんです。去年の5月くらいに知り合って、多いときは週5で飲みに行ったり、お互いの誕生日をお祝いしたり。女ピン芸人でコントする人は多いんですけど、漫談は少ない。衣装がつなぎというのも一緒。お互い忙しくなっていますけど、いい関係です」

努力の結果、NHK上方漫才コンテストで決勝進出した。

「取材していただくことや営業のお仕事が増えました。先日も月亭八光さんとロケにご一緒させてもらいました。(笑福亭)鶴瓶さんが『きれいな芸人さんやね、呼ぼう』と言ってくださって、『ヤングタウン日曜日』に出させてもらいました」

環境も変わった。次の目標は女芸人ナンバーワン決定戦THE WやR-1グランプリになる。

「ずっと世話になっている松竹に何も恩返しできていないし、ぶるまさんにも結果を出して恩返ししたい。背中を追いかけつつ、倒したい」

9月8日(くわの日)には初の単独ライブ「タンドクワガタ~心の底から~」をDAIHATSU 心斎橋角座で開催する。

「漫談1本とコント4本。THE WやR-1でかけようと思うネタも下ろす予定です。グッズも作ってるのでぜひ」

今のうちに劇場に見に行ってみてはいかが?

【阪口孝志】

◇  ◇ 

◆くわがた心(くわがた・こころ)2001年(平13)5月22日、大阪府生まれ。20年、松竹芸能養成所に入所。21年4月デビュー。24年「第54回NHK上方漫才コンテスト」決勝進出。身長164センチ。松竹芸能所属。

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