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山寺宏一、TARAKOさんに惜別の涙「『ちびまる子』はたらちゃんじゃなければ…」


TARAKOさんとの思い出を語る声優の山寺宏一(撮影・中島郁夫)

フジテレビ系アニメ「ちびまる子ちゃん」の主人公まる子(さくらももこ)の初代声優で、3月に63歳で亡くなった声優TARAKOさんのお別れの会「TARAちゃんありがとうの会~たいせつなきみへ~」が15日、都内で行われた。

声優仲間ら関係者が集った第一部には約800人が参列。生前親交の深かった声優の山寺宏一(62)らが、囲み取材に応じ、TARAKOさんとの思い出を語った。

デビュー当時からの付き合いだった2人は、「たらちゃん」「山ちゃん」と呼び合い、TARAKOさんが演出する舞台に山寺が出演するなど旧知の間柄だった。山寺は、時折涙声でTARAKOさんとの思い出を振り返った。「今日、いろんな方がおっしゃってましたけど、『ちびまる子』という作品は、たらちゃんじゃなければ日本中、世界中で愛される作品にはならなかったと個人的には思います」とリスペクト。

「声優は作品のごく一部を担当するもので、その人じゃないとダメだという作品ってそうそうないと思っています。僕もたくさんの作品をやらせてもらったけど、僕じゃない、誰かがやっても作品が良ければ愛されると、どこか思っていたんです。声優のおかげで、と言うのはそうそうないと僕はずっと思っていた。『ちびまる子』は本当に、たらちゃんじゃなければ…と心から思います」と語った。

お酒好きのTARAKOさんとは“ファミレス飲み”をしたという楽しい思い出も回顧。一緒に仕事を終え、酒席の流れとなったが周囲に店が少ないことを伝えると「(TARAKOさんが)『ファミレスがあるよ』って。なんとファミレス飲みをしました」と笑った。「いつもいつも励ましてくれて。もう笑顔しか思い出せない、心から感謝しています。笑顔しか思い出せない」と声を振り絞った。「あまりにも突然で僕はニュースを知るまで知らなかった。もっともっと話をしたかった。声優の話、芝居の話、いまさらいってもあれですけど…」と声を震わせ、「たらちゃんのお芝居、もっと出られたら良かったな」と惜別の思いは耐えなかった。

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