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今度はウィル・スミスがビンタを食らう あれから2年の「バッドボーイズ」にはさまざまな思いが


「バッドボーイズ RIDE ON DIE」の1場面

あのビンタ事件から丸2年、ウィル・スミス主演の「バッドボーイズ RIDE OR DIE」が21日に公開される。

一昨年のアカデミー賞授賞式で、妻の外見を笑いのタネにされたことに怒り、司会のコメディアン、クリス・ロックに平手打ちを食わせたあの1件。日本ではスミスに同情する声の方が多かったように思うが、米国では徹底的に批判にされた。

社会的な地位が高い人物をこき下ろすスタンドアップコメディーが根付いた米国では、彼くらいのセレブなら受け流して当然のジョークというわけだ。

アカデミー協会から10年間出禁の処分を受け、製作を兼ねてこの年の12月に公開された主演作「自由への道」の評判も芳しくなかった。

というわけで、復活ののろしを上げるべく主演したのが十八番シリーズの新作だ。製作ジュリー・ブラッカイマー、監督マイケル・ベイのヒットコンビによる第1作の公開は29年前。以来、8年、17年と間隔を開けて続いたシリーズの第4作。前作で過去作の興行収入を倍増させたアディル&ビラル監督のメガホンと、盤石の布陣での再スタートだ。

盟友マーティン・ローレンスとのマイアミ市警名コンビが今回挑むのは、市警上層部も取り込んだ巨大な麻薬組織だ。

亡き上司の汚職疑惑を晴らそうと独自の捜査に乗り出した2人は、本当の黒幕によって汚職の一味に仕立て上げられ「指名手配犯」となってしまう。麻薬組織に加え、警察や連邦保安官にも追われる身となった2人に活路はあるのか…。

独身生活を謳歌(おうか)してきたマイク(スミス)は、冒頭でいきなり結婚。距離を置いてきた息子のアルマンドも絡んでファミリーの絆もテーマの1つになっている。市警内でも本当に信じられる仲間はわずか。彼らとともに巨大組織に抗う姿は、あの1件後の疎外感を反映しているように見えた。

無敵に見えたマイクが家族の危機にパニックとなり、相棒マーカス(ローレンス)からビンタの連打で励まされるシーンのパロディックな演出には思わず笑ってしまう。

アクションシーンにも工夫が凝らされていて、ヘリコプター墜落のリアリティーや巨大なワニの登場で飽きさせない。廃虚内の銃撃シーンでは、スノーリーカムと呼ばれるボディカメラを多用して、一人称視点のRPGのような映像に新味がある。

予想外のキレキレアクションを見せるのが、マーカスの娘婿レジー役のデニス・グリーン。いつもボーッとしていた彼は、いつの間にか米軍特殊部隊でスキルを研き、作品の貴重なアクセントになっている。

シリーズ第1作は当時27歳だったスミスの初主演作でもある。原点回帰で仕切り直そうという思いがひしひしと伝わって来た。【相原斎】(ニッカンスポーツ・コム/芸能コラム「映画な生活」)

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