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【インタビュー】森優作 映画「ミッシング」は問題作?話題作?演者としての感想は? 前編


飾らず自然体な空気感がとても魅力的な森優作さん(撮影・横山健太)

俳優森優作(34)がこのほど、出演する映画「ミッシング」(吉田恵輔監督、17日公開)について、日刊スポーツの取材に応じた。

同作は吉田監督らしい、人間の本質に迫る作品。失踪した娘を必死に探す母・森下沙緒里(石原さとみ)が、夫との温度差、マスコミ報道によるSNSの誹謗(ひぼう)中傷などによって心を失っていく様を描く。森は沙緒里の弟・土井圭吾役を演じる。【聞き手=川田和博】

  ◇  ◇  ◇

-演じた土井圭吾という役をどのように理解し演じたか

「主役の石原さんとは正反対のイメージも含めて弟に、という吉田監督の発想がおもしろかったし、そこに自分が入れることにワクワクしました。石原さんの役がものすごく感情があるので、自分は何を考えているのか分からないというか、内に持っているものはあるけど、そこまで出さないようにはしていたかもしれません」

-土井と自身のの共通点は

「良い意味でも悪い意味でも、自分が思っているのと違った形で人に伝わっていることが多かったので、土井に関しても、普通に生きたいのにそれが違ったほうで捉えられたり、膨らまされたりしているのは似た部分というか、何かあるなと思いました。自分は普段から、わりと自分にあるものを膨らませながら現場に入るので、普通の生活を大切にしています。吉田監督がキャスティングしてくれた『どこにでもいそう』というわけではないかもしれないけれど、そんな普遍性は芝居をやる上で大事にしています」

-「そこまで描かなくても」と感じさせるシーンが随所にある。出演者としてどのように感じていたか

「吉田監督の作品を見ていたので描き過ぎとは思わなくて、吉田監督自身も分からないところに手を伸ばそうとしている作品だなと思った。それに土井圭吾という役で関われるのはすごく光栄だと思って台本を読んでいたし、土井の生きづらさも、自分が生きていて感じたことがあるものも多かれ少なかれあったので、それを元に現場で演じました」

-出演者と鑑賞者はそもそも立場が違う。作り手の思いが見る側にうまく伝わらないこともあり得る。出演者ではなく、一般観覧者として本作を見たと仮定した感想は

「鋭利な部分もあるし、見た人はメチャクチャ考えると思う。役者をやっていない自分が見たらどう思うかは、正直考えたことがなかったです(笑い)。でも、見てくれた友人からは『良いとか悪いとかではなく、もう1回見たいとは思わないくらいに来るものがある』とは言われました」

-撮影が終われば、あとは世間の反応を待つ

「表現者として見れば、すごく深いところまで描いている作品だと思います。でも、そうではない人たちが見たときにどう思うかまでは分からない。そういう意味では、公開した後にどんな反響があるのかがムチャクチャ楽しみです」

-主演の石原は本作を「転機となる作品」と位置付けていた。一緒に演じてみて

「全身のエネルギーを出し尽くしているかのような感じでした。対峙(たいじ)すると、言葉では表しにくい、何か固まりをドーンとぶつけられたような感じで、これまでに経験したことがなかったです。自分で描いていたイメージもありましたが、そのイメージよりもものすごく、何にも邪魔されないエネルギーを持っていらっしゃる方で、すごい役者さんだと思いました」

(後編につづく)

◆森優作(もり・ゆうさく)1989年(平元)12月4日、大阪府生まれ。英Brittin Collage Manchesterをへて、University of Sunderlandに留学。13年に映画「『また、必ず会おう』と誰もが言った」でデビュー。15年、映画「野火」で高崎映画祭の最優秀新人男優賞を受賞。169センチ、56キロ。血液型A。

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