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世界最大規模のニコンフォトコンテスト、グランプリ決定。迫害と愛情を切り取った1枚


「世界中のフォトグラファーがプロとアマチュアの枠を超えて交流できる場を提供し、写真文化の発展に貢献すること」を目的とし、1969年から開催されている「ニコンフォトコンテスト」。50周年を迎えた今年は世界170の国と地域から、過去最多となる約3万3,000人、9万7,369作品が応募しました。

 8月23日には都内で授賞式を実施。受賞作品の展示とともにグランプリノミネート作品の紹介とグランプリ表彰が行われました。

 一般部門(単写真/組写真)、ネクストジェネレーション部門(単写真/組写真)、動画部門の3部門から5人がノミネート。見事グランプリに輝いたのは、スペインのSara De Antonio Feu氏(ネクストジェネレーション部門/単写真)でした。

同氏の作品タイトルは「Ayimpoka」。ガーナの小さな町に住む少女の名前です。彼女は、先天的にメラニンが欠乏する遺伝子疾患アルビノに罹っており、写真を見ると黒人の姉と比べて肌の色が一目瞭然。この地方ではアルビノの人々が迫害を受けており、呪術を信仰する人たちに殺害される場合もあります。その中でAyimpokaの家では誰もが彼女を愛し、守っています。

Sara De Antonio Feu氏は「私はフルタイムの写真家ではなく、医療プロジェクトなどの活動をしている。Ayimpokaとは2年前に知り合った」と話し、グランプリの受賞が決まると「何を言ったら良いか分からないくらい感無量。彼女とその家族にこの賞を捧げたい。実は2ヶ月前にもガーナへ赴き、この写真を印刷して彼女に渡してきた。受賞の知らせとともに、1年分の日焼け止めをプレゼントしたい」と語っていました。

18歳の若手写真家もノミネート

一般部門単写真からノミネートされたのは、Jason Parnell-Brookes氏(イギリス)の作品。祖父母の写真でアルツハイマー病の祖父と食事をする祖母の日常を切り取っています。

一般部門組写真はThaib Chaidar氏(インドネシア)がノミネート。西パプワの遠隔地で困窮している人たちに、無償で白内障の手術をしている診療所を取材した際に収めた5枚の写真です。

ネクストジェネレーション部門組写真でノミネートされたのは屠靖涵氏(中国)。18歳の学生です。若者の普段の生活がありのままに写された、青春組写真となっています。

動画部門はSara Crochet氏(アメリカ)。他人に関係無さそうな経験は話すことを止めてしまう傾向のことである「Exulansis」をテーマに描かれた作品。ホラーサスペンスのような仕上がりです。

また、審査委員長のネヴィル・ブロディ氏は「全体的に作品の質が高かった。これは多くの人が写真を撮れるようになったから。今ではスマートフォンで撮影するプロもいる。競争が増したのだと思う」とニコンフォトコンテスト2018-2019を振り返りました。

渋谷全体をアートミュージアムに見立てた『PHOTO MUSEUM SHIBUYA』を開催しており、今回のニコンフォトコンテストの受賞作品は、渋谷CASTにて9月1日(日)までご覧いただけます

Nikon Photo Contest presents「PHOTO MUSEUM SHIBUYA」

街頭展示

開催期間:2019年8月16(金)~9月1(日)

展示場所:渋谷界隈、約30か所

マップ配布:渋谷駅(東急)、東急百貨店、渋谷ストリーム、渋谷キャスト他

「ニコンフォトコンテスト2018-2019」受賞作品展

開催期間:2019年8月24(土)~9月1(日)

開催時間:11:00~19:00

会場:渋谷キャスト1階屋内多目的スペースおよび屋外ガーデン

(東京都渋谷区渋谷1-23-21)

入場料:無料

 ※詳細は公式HPでご確認ください

https://www.nikon-photocontest.com/jp/exhibition/

ニコンFマウントレンズ 完全レビューブック
Fujisan.co.jpより
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