新しいことに挑戦しようとすると、誰もが不安を感じるものだ。加えて年齢を重ねると、若いころに比べて、失敗したときのリスクを大きく感じたり、恥をかくことを恐れたりする傾向もある。そんななか挑戦を続けるのが、マインドフルハピネス株式会社の代表取締役・佳咲伽奈氏だ。52歳で占い師デビューし、占いサロンの経営や占い師養成講座など幅広い事業を展開する佳咲氏に、活躍の原動力を聞いた。
人生のはかなさに気づき、52歳で占い師の道へ
不遇な人生の理由が知りたい。そんな想いが、私を占いの世界へ引き寄せました。4歳で両親が離婚。私と姉は父のもとで暮らしましたが、姉が家事に追われたり、父が再婚したりと、幼少期は孤独を感じることが多かったです。数少ない居場所となっていたのが本屋でした。誰にも相談できない寂しさの答えを、本の中に探そうとしたのです。そして占いの本と出会い、小学2年生からタロットカードで自分の運勢を占い始めました。
とはいえ、当時は占いを仕事にしようとは思っておらず、客室乗務員に憧れていました。そのため航空業界の就職実績が豊富な短期大学に進学。しかし、客室乗務員になるための視力基準に満たず、夢を諦めざるを得なくなってしまいました。短大卒業後は大手信販会社に就職したものの仕事に夢中になれず、20社以上を転々とすることに。同時に、結婚・出産を経験。しかし夫婦関係もうまくいかず、苦しい日々が続きました。
そうしたなか、50歳の節目として開かれた高校の同窓会に参加しました。そこで知ったのは、亡くなった同級生が十数名いたことです。衝撃でした。人生はいつ終わるかわからない。それに気づいたとき「心から頑張ったと思える人生を生きたい」と強く思ったのです。そこから本格的に占いを学び、52歳で占い師デビューすることができました。
なりたい理想像へ導く「サポートネーム開運法」
デビュー後も占いの勉強を続け、さまざまな占術を習得しました。そのなかで編み出したのが「サポートネーム開運法」。数秘術と姓名判断を組み合わせた、当社オリジナルの開運法です。数秘術で性格や才能、適職など、お客様の人生をあらゆる方向から読み解きます。そしてお客様が“自分のなりたい理想像”に近づけるよう、姓名判断と数秘術をもとに、音や画数を考慮して、新たなお名前=サポートネームをご提案します。サポートネームはビジネスで使えるほか、紙に書いてご自宅の壁に貼ったり、SNSのユーザーネームにも活用したりできます。
夫婦関係に悩む方や良縁をお探しの方、仕事で成果を出したい方など、これまでたくさんの方にサポートネームを差し上げ、お一人おひとりを理想の人生へ導いてまいりました。もっと多くの人に新たな名前をお届けし、より良い毎日を送ってもらいたい。こうした想いから、サポートネーム開運法をはじめ、さまざまな占術を教える「占いセラピスト養成講座」を2023年に開講しました。すでに約50名が講座を修了しており、そのうちの数名が当社が運営する占いサロンで活躍中です。
人生は何歳からでもやり直せることを、自ら証明し続ける
養成講座を開講以来、テキスト作成から占術のレクチャー、受講後の就労支援まで、一連のサービスを私一人で行ってきました。そのためどうしても講座にかけられる時間が限られ、サポートネーム開運法の普及に時間がかかっている状況です。そこで、サポートネームを簡単に作成できるオリジナルソフトを開発しました。受講生であれば使用可能で、お客様の生年月日を入力すると、私の技術を落とし込んだ占いの結果が出力される仕組みです。今後このソフトをさらに活用し、日本中にサポートネーム開運法を広めていきたいと考えています。
もう一つ、世の中に伝え広めたいことがあります。それは、50代からでも人生をやり直せるということ。幼少期からつらいことばかりだった私が、52歳で占い師として独立し、ここまで事業を拡大することができました。その可能性を体現し続けるために、私自身が輝いていなければならないと思っています。多くの方の希望となれるよう、これからも占いを通して、自分らしい人生を歩んでまいります。