スーパーやコンビニでもよく見かける「カカオ〇〇％」のチョコレート。近年、この高カカオチョコレートが体に良いとされ、注目を集めている。
実際、愛知県蒲郡市で行われた「蒲郡スタディ」という大規模研究が、その健康効果を裏付けているようだ。本記事では、この研究の概要や高カカオチョコレートのメリットについて、また、それを普及させるための取り組みを見ていく。
「蒲郡スタディ」の概要と研究結果
「蒲郡スタディ」というのは、蒲郡市と愛知学院大学、株式会社明治が連携して2014年に実施されたチョコレート摂取による大規模研究のことだ。
45～69歳の男女347人が参加し、4週間にわたりカカオ分72％の高カカオチョコレートを1日5枚（25g）摂取し、その結果、次のような効果が確認されたようだ。
- 血圧低下：特に高血圧の人に顕著な改善が見られた。
- 善玉コレステロール（HDL）の上昇：心血管疾患リスクの低下に寄与する指標。
- 抗炎症・抗酸化作用：炎症マーカーや酸化ストレスマーカーが低下。
- 精神的健康度の向上：脳に必要な栄養素BDNFの増加が確認された。
医学的な研究結果であり、興味深い内容だ。
高カカオチョコレートの摂取が動脈硬化や認知症の予防に良いとされ、さらに腸内環境を整える効果も期待できるので50代の筆者には、甘い予防薬となりそうだ！
「高カカオチョコレート」を広める取り組み
蒲郡市では、研究結果を踏まえた普及活動も行われているようだ。2024年11月24日には、10周年記念イベントが開催され、セミナーや高カカオチョコレートの無料配布が行われている。
また、市内の喫茶店10店舗では「モーニング」などの提供時に高カカオチョコレートが配布された。昭和45年創業の喫茶店「メルヘン」の店主は、「朝に高カカオチョコレートを取り入れることで健康効果が期待できる」とし、高カカオチョコレートをお客様にもお勧めしていきたいとコメントしている。
WEB上でも、この研究や取り組みに対してさまざまな声が上がっている。
- 賛成意見：「毎日少量なら健康に良いなら試したい」「朝に摂るのがポイントなのが面白い」
- 懐疑的な声：「効果は本当に持続するのか」「カロリーが気になる」
- 質問：「どのくらいのカカオ含有率が適切か」「砂糖が多いチョコはどうなのか」
これらのコメントから、期待と同時に、情報の正確性や具体的な方法への関心の高さが伺える。
高カカオチョコレートは、動脈硬化のリスク低減や認知症予防など、多くの健康効果が期待できる食品であるが、カカオ含有率や摂取量など、消費者が正しい知識を持つことでさらに効果的な食品になると言える。
「蒲郡スタディ」のような取り組みは、科学的根拠に基づいた普及活動のモデルケースともいえるのではないか。こうした活動が全国に広がることで、多くの人が手軽に健康を意識するきっかけとなるのではないだろうか。
