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咳止め薬不足で注目される「のどケア」事情…「市販薬」派が多数も常備している人は3割


龍角散は、20代から50代のビジネスパーソン男女500名を対象とした「のどケア事情調査」を実施。8日にその結果が発表され、ケアは「市販薬」派が多数ながら薬を常備している人は3割しかおらず、過半数が「症状が出るまでケアをしない」という実情が明らかになりました。

調査では、のどの不調の症状として「のどの乾燥(33.8%)」「咳(33.4%)」「たん(30.8%)」が多いことが判明。症状が現れる頻度は、月に1回以上が37.4%と約4割に上りました。不調を感じてから治るまでの日数を聞くと、「1日(23.0%)」「3日(18.6%)」「7日(16.6%)」に票が集まり、約6割の人は3日のうちに治る傾向にあった一方で、1週間以上かかる人が約3割もいることが判明。「4週間以上(5.8%)」と、かなり長引く人もいるようです。

続いて、のどの症状に伴う悩みについて、6割以上が「ある(60.2%)」と回答。悩みの1位は「不眠(44.5%)」、2位は「集中力の低下(37.2%)」、3位は「口臭(31.2%)」となりました。特にビジネスパーソンにとっては、不眠や集中力の低下は仕事の効率が落ちる一因となりそうです。

のどの不調で会社を休んだ経験があるかを聞くと、「よくある(2.8%)」「ある(11.6%)」の合計が14.4%とわずかで、会社を休むほどではないと考えている人が多数派であることが分かりました。一方で、のどの不調が原因で失敗したエピソードを募ったところ、オンライン会議や電話の対応で声が聞き取りづらいと言われた経験や、大事な日に声が出ないなど、仕事中のつらい失敗談などが寄せられました。

また、咳き込んだ時に周囲からの視線が気になるかを調べたところ、「気になる(75.4%)」と答えた人は7割以上に。「仕事中(44.8%)」のほか、「公共交通機関(68.4%)」や映画館など「静かな空間にいる時(53.8%)」といった場面で気になる人が多いようです。

のどの症状が出た時の対応について聞くと、「市販薬を飲むことが多い(44.6%)」、「どちらもしない(43.0%)」がそれぞれ4割以上。「病院に行くことが多い(12.4%)」という回答を上回り、市販薬で済ます人が多数派ということが分かりました。

どのようなケアをしているかを尋ねると、6割以上が「うがいをする(66.8%)」と回答。さらに半数以上が「のど飴・タブレットを舐める(58.2%)」と答えました。うがいやのど飴は、比較的取り組みやすいケア方法であることがうかがえます。また、4割以上が「市販薬を飲む(42.9%)」と回答しましたが、薬を常備している人はわずか3割でした。

この結果を受けて、音声の専門医・渡邊雄介先生は「のどのケアは予防や症状が重くなる前のセルフケアやセルフメディケーションも大切です。特に医療現場で咳止め薬などのどの不調に関する薬剤が不足している現状、日ごろのケアの重要性はより一層高まっています。のどを守るためには、のどが不調をきたす前から潤いを保つこと、線毛の働きを正常に保つことが大切です」などとコメント。

さらに、のどの乾燥を防ぐ方法として「マスクをつけて眠ることや、就寝時できるだけ部屋を乾燥させないように、加湿器を付ける、濡れタオルを部屋にかけておくなどが対策として有効です」と提案したほか、症状が出た時のセルフメディケーションや注意点として「痛みや咳の症状は乾燥からくるものも多くあります。しっかり水分を摂るようにしましょう。医学的には健康な人の場合、一日1.5リットルは摂取するようにしてください。また、のどにイガイガ、カサカサなど違和感がある時に、大声を出す、かなり辛いものなど刺激的なものを飲食するとさらに悪化する可能性もあります。また、乾燥しているのどは線毛が正常に機能していないため、ウイルスが体内に入りやすい状況です。そのため、仕事で長時間話さなくてはいけない場面、水分をこまめに摂れない場面なども要注意です」と解説しています。

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