
7月5日、滋賀県大津市の株式会社濵﨑銃砲火薬店が、本物の散弾銃を使って安全にクレー射撃が体験できる屋内施設「クレーシューティングシミュレーター」をオープンしました。

同施設は、銃の所持許可がなくても「本物の銃に触れて撃てる」体験型施設だといいます。
同社次期代表の濵﨑航平さんに詳しい話を聞きました。
ーークレーシューティングシミュレーターをオープンした理由は?
濵﨑:現在、銃砲店という業態は非常に敷居が高く、外から中を覗かれる方はいても、実際に入店される方は多くありません。
また、銃の所持人口はこの40年で半減しており、今所持している人のうち約6割が60歳以上と高齢化が進んでいます。このままでは、狩猟や射撃といった文化そのものが失われかねません。その一因として、やはり「体験できる機会の少なさ」「気軽に触れられないこと」があると感じています。
本来であれば、銃に触れるには所持許可が必要であり、気軽に始められるものではありませんでした。そこで弊社では誰もが気軽に“体験”できる手段として、クレーシューティングシミュレーターを導入しました。
まずはこのシミュレーターをきっかけに「銃ってこういうものなんだ」と知ってもらい、店舗に入りやすくし、射撃や狩猟への入り口となるような場所を目指しています。これがクレーシューティングシミュレーターを導入した一番の理由です。

ーー「本物の銃に触れて撃てる」とはどういうことですか?
濵﨑:本来、銃を撃つためには公安委員会からの特別な許可が必要ですが、当店のシミュレーターで使用する銃は、発射装置を取り外した構造に改造しており、弾が出ないため、どなたでもお使いいただけます。
実弾の発射はありませんが、クレー射撃に近い臨場感を味わっていただける仕様となっています。
ーー本物の散弾銃を使用しているものの、銃刀法には触れていないということですよね?
濵﨑:発射機能を完全に失っているため、銃刀法上の「銃」には該当せず、一般の方でも安全にご体験いただける設備として提供しております。
また、銃砲店が運営していることもあり、安全管理や取り扱い方法については実銃同様のガイドラインで指導しています。
ーーシミュレーター用の銃と本物の散弾銃の違いは?
濵﨑:発射機能は取り除かれており、反動はありません。機関部にはシミュレーター用のセンサーが内蔵されているため、上下二連ですが銃身の開閉はできません。
それ以外は重さや引き金の操作感など、ほぼ実銃と同等の仕様で再現しています。
ーー実弾が撃てないのであれば「本物の銃を撃ってみたい」という欲求は満たされないのではないでしょうか?
濵﨑:確かに、実弾の発射をイメージされる方も多いかと思いますが、「本物の銃に触れてみたい」「引き金を引いてみたい」という好奇心は、このシミュレーターで十分に満たされるという声を多くいただいています。
この体験をきっかけに、実際の所持に興味を持つ方も増えており、入口として非常に有効だと感じています。

ーー予約状況のほうはどうでしょうか?
濵﨑:現在、土曜日は終日ご予約で埋まっております。平日は時間帯によって空きがございます。
シミュレーターは2台設置しており、1台は予約専用、もう1台は当日受付専用としていますので、混雑状況によってはお待ちいただくこともありますが、飛び込みでのご体験も可能です。
――どうもありがとうございました。
名称:クレーシューティングシミュレーター
住所:滋賀県大津市長等3-2-24 濵﨑銃砲火薬店3階
営業時間:10:00〜18:00(最終受付17:00)
定休日:日曜日
入場料:500円(ドリンク付)
プレイ料金:1PLAY 1000円、3PLAY 2000円
射撃レッスン:2000円
新しい銃砲店の形を模索する100年企業の挑戦!『濵﨑銃砲火薬店』【滋賀経済NOW】2024年5月25日放送(YouTube)
https://youtu.be/2aWntpGGnT8?si=iCHxWQe-eHsFgh_R&t=170
※画像提供:株式会社濵﨑銃砲火薬店
(執筆者: 6PAC)