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中野晃太監督の映画『Retake リテイク』(公開中)に、大躍進中のバンド、チョーキューメイのメンバーとしても活躍する麗(うらら)さんが出演しています。
バンド活動から一転、映画づくりに目覚めるアグレッシブな高校生役を、ナチュラルな演技で表現しています。
手探りで映画をつくる高校生たちの姿を通じて創作の喜びと痛み、流れ続ける時間の中で変わりゆく様子などを、ひと夏の物語として鮮やかに描き出す本作。
自身も監督経験のある麗さんにお話をうかがいました。
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●今回の『Retake リテイク』、出演が決まった時の心境は?
わたしは以前、映画を撮ったことがあるのですが、その映画を中野晃太監督に手伝っていただいていて、その時に中野監督が自分の学生時代を思い出して、それで今回の脚本を起こしたそうなんです。それがわたしに送られてきて「映画に出てほしい」と。これが何十ページもある分厚いもので、「気合いが入っているなー!」と思ったのが最初の印象です(笑)。
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●ご自身の監督作、その現場がなければ今回の『Retake リテイク』は生まれていなかったことになると言ってもよいと思いますが、脚本の感想は?
ほぼわたしのあて書きなんですよ。
●やっぱりそうなんですね。
「やっぱり!」って感じします(笑)? バンドもリアルにやっていて、高校生まで軽音部など設定まであて書きなんです。わたしが「やらない」と言ったら、この映画は完成しないだろうなと思ったほどでした。
ただ、それまで自分よりも年上の監督の作品にしっかりと出たことがなかったので、どれだけ時間がかかろうともやってみたいなと。自分の人生が豊かになるだろうとも思ったので、出ることに決めました。
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●水口遊という役を演じられた『Retake リテイク』で、麗さんが感じられたことは何ですか?
川の流れと時間の流れは等しいのかなとか時間の流れについて考えましたし、自分の人生でもリテイクしたいことはいっぱいあるのですが、それはあくまでリテイクであって最初のテイクには絶対戻れないですよね。そういう瞬間ってあるなと。人生みたいな映画だなと思いました。
●それが現実というか真実というか。「本当にやり直せるのか」は考えますね確かに。
テイク2は、テイク1には戻れないじゃないですか。本当の意味でやり直すことって無理なんだなって。悟りじゃないけれど、それは思いますね。
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●これは高校生が映画を作る物語ですが、映画をご覧になる方には何を感じ取ってほしいですか?
この映画は、自分の生活を見直した時に思い当たることがたくさんあると思うんです。そういうものを見つけてもらえたらうれしいですし、時間について今一度考える機会になる映画だと思うので、リテイクとは何なのかということを考えてもらえたらうれしいなと思います。
●ちなみに先ほどの話で、人生はどう豊かになりましたか?
経験値がすごい増えました(笑)。これは「仕事」じゃないんですよ。中野監督の自主制作であり、誰に頼まれたわけでもなく、ここまでの大作を完成させてしまったので、ある意味「仕事」より難しいんですよね。出演者5人、監督もスタッフも集まり、誰にも頼まれていないのになぜか出来た。「仕事」なら頼まれて終わらすけれど、締め切りもない自主制作を最終完成形までやり遂げているので、人生経験になった感じがするんです。
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●これを機に麗さんにとってお芝居や映画への比重は高まりそうですか?
今の自分のメインは歌を作ることで、映画では出ることよりも監督として作る側、いろいろと細かいことを決めていくほうが好きですね。今回『Retake リテイク』に出演した上でそう思いました。演じることって、監督との意思疎通がかなり大事だなと思って、何を求められているかちゃんと共有しないといけなくて、適当に入ってしまうと難しい。
あと今回特にあて書きでしたが、自分としては完ぺきに演じられたとは思ってなくて。そういう意味でも演技のスキルは足りないから、映画の中でいうと監督の立場が一番楽しいかなと思っています(笑)。
●今日はありがとうございました!
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■公式サイト:https://retake-movie.com/ [リンク]
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■ストーリー
写真が好きだがしっくりしたものが撮れない高校3年生の景はある日、遠い存在と思っていた同級生の遊から映画づくりに誘われる。
遊が撮りたい映画は「絵描きの男の子と落ち着きのない女の子が『時間の流れない世界』を目指して旅をする」という物語。友人のアリサ、海、二郎も集い、撮影が始まる。共に創作をする喜び、ほのかな恋心、過去の行き違い…さまざまな思いを抱える彼らの関係が、映画づくりとともに移り変わっていく—
繰り返す彼らの夏が辿り着くラストシーンとは?
(C) Retake リテイク 公式サイト All Rights Reserved.
(執筆者: ときたたかし)