ブラム・ストーカーによる名作小説「吸血鬼ドラキュラ」で最も恐ろしいと評される“第七章”を初めて映画化した『ドラキュラ/デメテル号最期の航海』が9月8日より公開。本編映像をご紹介する。
ルーマニアのカルパチア地方から英国ロンドンまで、謎めいた50個の木箱を運ぶためチャーターされたデメテル号。洋上で毎夜不可解な出来事が起こり、船に乗った者たちはおよそ一カ月にわたって無慈悲な存在と対峙することになる。
映像は、ドラキュラによってデメテル号の密航者にされた女性・アナ(アシュリン・フランチオージ)が、ドラキュラの存在について明かすシーンを切り取ったもの。船に乗せた謎の木箱の中から発見され、意識を失っていたアナは、医師のクレメンス(コーリー・ホーキンズ)による輸血治療で一命を取り留める。クレメンスから船の中で起こっている異変を聞いたアナは、何かを察したかのようにトランシルバニア地方の言い伝えを語り始め、その恐ろしい存在の正体が“ドラキュラ”であり、彼がこの船に乗っていること、それは決して逃れられない脅威であることを訴える。そして彼女がこの船に乗せられた理由も……。
記事:映画『ドラキュラ/デメテル号最期の航海』本編映像 ひとりの女性が語るドラキュラの脅威
ドラキュラがデメテル号に身を潜めていた背景は原作小説「吸血鬼ドラキュラ」に綴られている。ルーマニアの山中、飽くなき血の渇望に駆られたドラキュラは、弁護士を雇いロンドンに領地を用意させ、50 個の木箱の中に身を隠してデメテル号に乗り込み、英国への移住を画策したのだ。そして到着するまでの間、乗組員たちを次々に襲い生気を養っていくのである。
そんなドラキュラの存在を知るアナは他の乗組員たちにもその脅威について警告しようとするものの、アナが女性であることを理由に彼女の話を聞き入れようとしない。アナを演じたのは、ジェニファー・ケント監督のバイオレンススリラー『ナイチンゲール』で主人公を鮮烈に演じたアシュリン・フランチオージ。彼女は、アナの立場について「女性である彼女はまったく信用されない。ドラキュラの存在よりも、船に女性が乗っている呪いを信じようとするの。最初は疑心暗鬼だった乗組員も、さらに多くの死と恐怖を味わってから、次第にアナが正しいかもしれないと考えるようになっていく」と説明。優秀な医師でありながらも、船に乗り合わせることになったクレメンスとは同じ部外者同士として絆を育み、生き残りたいという強い気持ちと互いの理解から、手を取り合ってドラキュラに立ち向かっていくこととなるのだった。
映画『ドラキュラ/デメテル号最期の航海』
9月8日(金)全国公開