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全国で100万人以上患者がいると言われている「腰椎椎間板ヘルニア」。特に20代から40代の働き盛り世代に多く発症しており、腰の痛みによって仕事を休職せざるを得なくなってしまうなど、その影響は深刻です。
そんな現代病のひとつである「腰椎椎間板ヘルニア」の治療法として新たに注目されているのが、生化学工業が開発した『椎間板内酵素注入療法(ヘルニコア)』。
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オンラインで行われた「腰椎椎間板ヘルニア実態&治療プレスセミナー」にて、ヘルニアの現状と「ヘルニコア」の有用性が解説されました。
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セミナーに登壇したのは、慶應義塾大学医学部整形外科講師の岡田英次朗医師。改めてヘルニアとはどのような症状なのか説明いただきました。
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「全国で推定2800万人もの人々が悩んでいると言われる腰痛の原因のひとつが、腰椎椎間板ヘルニアです。椎間板組織のうち、髄核(ずいかく)が飛び出してしまい神経を圧迫して痛みを発生させている症状となり、ヘルニアの手術は国内で毎年約3万件実施されています」とのこと。
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ヘルニアは20代~40代の働き盛り、比較的女性よりも男性の方が発症する人が多く、ヘルニアが発生する要因は長時間のデスクワークや重労働、肥満や喫煙なども原因として報告されています。イメージ通り、立っている状態から重いものを持ち上げる動作は、腰椎への負担が多くかかってしまうので注意が必要に。
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ほかの腰痛とは異なる症状として、腰痛と合わせて多くの場合片側の足にしびれの症状が出るとのことで、ふとももの後ろ、ふくらはぎやすねの外側に痛みやしびれを感じている方は要注意。
岡田先生によると、「ヘルニアは自然に縮小して症状がおさまるケースもあるため、治療は大きく分けて「保存療法」と「手術療法」に分けられます。手術となった場合は、内視鏡手術も多くなっているものの短くて4~5日間の入院が必要に。
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基本的には症状に応じて患者と相談の上手術を行うかどうかを決めていくわけですが、治療の新たな選択肢として登場したのが、『椎間板内酵素注入療法(ヘルニコア)』となります」とのことで、従来の二つ以外の新たな選択肢が「ヘルニコア」となるわけです。
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この「ヘルニコア」は、椎間板内に酵素を含んだ薬剤を直接注射することで、髄核内の保水成分が分解。神経の圧迫を弱める治療法となります。完全に取り除くわけではないものの、症状緩和が期待できる治療法です。
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1泊入院が基本となりますが、日帰りの外来治療を行っている場合も。1回注射を打つだけで終了するため、仕事復帰は投与した2日後から、スポーツへの復帰は個人差があるものの基本的には3週間後から可能とのこと。7~8割の患者に効果の実感が得られていることも解説されました。
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「ヘルニコア」は40歳未満で発症早期の場合に有用となり、激しい痛みや腰痛のみの場合、椎間板が変性している場合などはおすすめできないとのこと。その場合は手術による対処が有用となります。症状に応じて医師の方との相談が大事に。
ちなみに、「ヘルニコア」は保険適用で3割負担での治療が可能で、負担する費用は約7万円とのこと。内視鏡手術では保険適用でも20万~30万円程度かかってしまうので、費用面でも負担が少ないことが特徴です。
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セミナーのトークセッションでは、アンケートによってコロナ禍でデスクワークが増えたことによる身体活動の低下も指摘していました。とくに膝の上にパソコンを置いてのリモートワークや前屈みの姿勢が、首や腰に悪影響があるので要注意。
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モニターを目線の高さにする、背筋を伸ばしてまっすぐ座るなど日々の積み重ねが重要となってきます。
セミナー後に、岡田先生に「ヘルニコア」について深掘りして伺ってみることに。気になったのは海外ではどのくらい認知されているかということ。
「海外では過去に同じように酵素を注射する治療法が存在しており、日本での認可は受けていないものの北米では約13.5万人が施術を受けています。その治療法では酵素が強力過ぎて髄核以外も溶かしてしまっていたのですが、ヘルニコアは髄核だけを溶かすため安全性が高いのが特徴です」と回答が。
「(ヘルニコアは)現在は日本独自の治療法ですが、アメリカでは臨床実験も始まっています。従来の選択肢に加えて、このヘルニコアというものを今後定着させつつ徐々に広めていきたいですね」とのこと。
ちなみに、気になる治療時の痛みですが、部分麻酔を使用しつつしっかりとした技術を持った医師が行うことで、従来の治療に比べて痛みも少なくなっているそう。
セミナーで語られた内容以外にも、さまざまな情報が掲載されている「腰ヘルニア.jp」というサイトもオープン。腰の痛みが気になっている方はもちろん、予防のためにも合わせてチェックしてみましょう!
「腰ヘルニア.jp」公式サイト:
https://koshi-hernia.jp/