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人生の大半をスパイとして生きた原作者が明かす『レッド・スパロー』に反映された”本当のスパイの世界”とは?



全世界で空前のメガヒットを記録し、映画史にその名を刻む超人気シリーズ『ハンガー・ゲーム』のフランシス・ローレンス監督が、ジェニファー・ローレンスと再びタッグを組んだ映画『レッド・スパロー』が現在公開中です。


原作は、元スパイという異色の経歴を持つジェイソン・マシューズ氏による同名小説で、「とてつもなく素晴らしい。ペースの速いスリラー、秘密主義世界の迫力ある描写が注目に値する」(New York Post)、「これまで読んだことのない最高のスパイ小説」(The Huffington Post)などと評されています。



そんな原作者マシューズ氏は33年間にわたりCIA作戦本部に勤務し、いくつもの国で国家安全保障に関わる工作活動に参加。そして、本作ではコンサルタントとして参加しており、スパイ時代の体験談を劇中に反映させたことを明かしています。


まずマシューズは、「皆さんが想像するスパイは、カーアクションを見せ、銃を撃ち、美しい女性を口説いているイメージだと思います。しかし実際の諜報員の生活は非常に地味で、約90%の諜報員はオフィスでレポートを作成しているんです」と、意外なスパイの実態を告白。


そして、彼は続けて「残りの10%程度の諜報員が街へ出て、現場の危険な任務を行います」とも明かしており、本作のCIA捜査官ネイト(ジョエル・エドガートン)は、後者のごく限られた一部の凄腕スパイであること説明しています。



そんな中、マシューズが本作において最も実体験に基づいたシーンとして挙げたのは、そのネイトがロシア情報庁の”情報源”と接触する場面。劇中では、ネイトがその内通者の正体がロシア側にばれてしまわぬよう自ら発砲して警察の目を欺き、命の危険を呈してまで彼を守る様子が映し出されています。そのシーンについてマシューズは、「人気のない公園ではパトカーが巡回していて、もしやり取りが見つかったら非常に危険な状況に陥ります。ネイトが何とかして警察の目をそらそうとしたあのシーンは、リアルな体験に基づいたものだったんです」と、まさに自身が経験したスパイの世界を忠実に再現したのだそう。


さらにこのシーンのリアルさを追求するため、フランシス・ローレンス監督は通常では決して許可されないブタペスト・ケレペシ墓地にて撮影を敢行。実は、ケレペシ墓地はハンガリーの中でも由緒正しき神聖な場所であるため、これまで撮影できたのはドキュメンタリーや歴史に関連した映画だけだったという。しかし監督はマシューズの語ったスパイのリアルな世界を再現すべく、そこの委員会に自ら出席し、必死の交渉によって撮影の許可をもらったのです。


また、実際のスパイでしか分からないような意外なスパイアイテムとして、マシューズは”フロッピーディスク”を登場させています。劇中では、ジェニファー・ローレンス演じる主人公の女スパイ・ドミニカが、祖国ロシアと敵国アメリカに狙われながら、秘密の情報を持ち運ぶために所持しているのだが、IT機器が急速に進化する現代で何故あえて時代に逆行するようなアイテムを使用しているのでしょうか? マシューズは「フロッピーディスクは目立つので、容易に持ち出したり持ち込んだりするのが困難です。そのためCIAでは、セキュリティーの面を考えると実はフロッピーディスクの方が良いとされているんです」と、予想外の回答をしています。


そして、マシューズの実体験を反映させたものは、本作に登場するキャラクターにも及んでいるそう。「キャラクター一人ひとりにモデルがいる訳ではなく、私の知っている人や住んでいた場所など、いろいろな情報をミックスしてコラージュ的に作りました」と、実在するさまざまな人物を融合したのだという。それ故に「実際に”情報源が分からないか”、”さまざまな手法がばれないか”など、内容のすべてをCIAがチェックしました」とマシューズは話しており、本作では現在のCIAの諜報活動にもかかわるほどのリアルな世界が描かれていることを物語っています。



これまでのスパイ映画とは一線を隠す、リアル過ぎるスパイの世界。元スパイの原作者マシューズが本作に反映させた、スパイのみぞ知る実体験の数々と、誰もが予想もつかない展開を劇場でお見逃しなく!


『レッド・スパロー』現在公開中!

http://www.foxmovies-jp.com/redsparrow/


(C)2018 Twentieth Century Fox Film Corporation


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