「お腹痩せ」するために“必要なこと”とは?
ストレッチを実施する前に、なぜぽっこりお腹になるのか、その原因について触れておく必要があります。
「ぽっこりお腹」というのは、お腹、特に下腹がぽっこり出た状態のことです。
それを引き起こしている原因の一つとして挙げられるのが、「姿勢」です。ここで言う「姿勢」とは、猫背や反り腰のような悪い姿勢のことです。
猫背や反り腰になると、腹筋が緩んで力が抜けた状態となってしまいます。すると骨盤が開きっぱなしになったりお腹まわりに脂肪がついたりして、ぽっこりお腹につながると考えられます。
そのためぽっこりお腹を解消してお腹痩せにつなげるには、骨盤の開きを改善したりお腹まわりについた脂肪を落としたりする以前に、姿勢を改善させる必要があると言えます。
「お腹痩せ」に有効な5つのストレッチ
ぽっこりお腹の原因でもある猫背や反り腰の姿勢を改善させることで、お腹痩せにつなげることができると考えられます。そのため猫背や反り腰の姿勢をリセットするストレッチが、お腹痩せに有効なストレッチと言えます。
それでは具体的にどのようなストレッチを行うべきかをご紹介していきましょう。
行うべきストレッチは、以下の5つです。
- 大胸筋及び小胸筋への静的ストレッチ
- 広背筋への静的ストレッチ
- 胸椎を伸ばす動的ストレッチ
- 腸腰筋への静的ストレッチ
- 骨盤後傾方向への動きを高める動的ストレッチ
この5つのストレッチを行うことで、お腹痩せ効果につなげることができます!
では、1つずつお伝えしていきましょう。
(1)大胸筋及び小胸筋への静的ストレッチ
- 壁の横に立ち、肘と脇を90度に曲げて肘の内側を壁に当てます。
- ストレッチする側の足を一歩前に踏み出し、壁に当てた肘の内側を支点にカラダを反対側へ回すことで、胸の筋肉である大胸筋と小胸筋がストレッチされます。
左右それぞれ胸の筋肉が心地よく伸ばされていることが感じられる強度で、30秒間伸ばし続けるようにします。
ポイント及び注意すべき点
このストレッチは、「肘」がポイントとなります。肘を肩の高さまで上げて、壁から離さないようにしましょう。
大胸筋と小胸筋へのストレッチ効果を高めるコツは、胸をしっかり張るようにすることです。
(2)広背筋への静的ストレッチ
- 四つん這いの体勢から、両手を肩のラインよりも前に位置させます。
- お尻をかかとの上まで移動させて目線をお腹に向け、両腕で頭を挟むように手の間隔を狭くすることで、背中の筋肉である広背筋がストレッチされます。
背中の筋肉が心地よく伸ばされていることが感じられる強度で、30秒間伸ばし続けるようにしましょう。
ポイント及び注意すべき点
親指側を天井に向けるようにすると、肩に負担をかけずに背中の筋肉をより効果的にストレッチさせることができます。
(3)胸椎を伸ばす動的ストレッチ
- テニスボールを1つ用意し、左右の肩甲骨の間にセットし、両膝を立てて仰向けになります。両腕は手のひらを天井に向けてカラダの横に構えます。
- 息を吸いながら両腕を開きながら頭上に向けて上げていき(写真上)、息を吐きながら両腕を閉じるように下ろす(写真下)という動作を3回繰り返すだけです。
そうすることで、丸くなった胸椎(背骨上部)を伸ばすことができます。
ポイント及び注意すべき点
両腕で描く円を少しずつ大きくしていくことが、ストレッチ効果を高めるコツです。
(4)腸腰筋への静的ストレッチ
- 脚を前後に開き、前脚の膝を立てて後ろ脚は後方へ伸ばします。
- 立てた前脚の膝の上に両手を乗せて、上体を真下に下ろし骨盤を後傾させることで、後ろ脚の太もも付け根前面の筋肉である腸腰筋がストレッチされます。
左右それぞれ太もも付け根前面の筋肉が心地よく伸ばされていることが感じられる強度で、30秒間伸ばし続けるようにします。
ポイント及び注意すべき点
骨盤を後傾させるには、目線をお腹に向けて腰を後ろに引くようにします。
ストレッチ中は、骨盤を正面に向けるようにしましょう。
(5)骨盤後傾方向への動きを高める動的ストレッチ
四つん這いになり、上の写真のように腰を軽く反らせたところから腰を丸める動作を10回繰り返します。
ポイント及び注意すべき点
腰を天井に突き上げるイメージで腰を丸めていくようにします。
少しずつ腰を丸める動作を大きくしていくようにすることで、骨盤後傾動作を高めることができます。
ストレッチだけでお腹痩せできるか?
今回は、「お腹痩せに効くストレッチを教えてほしい」という方に向けて、お腹痩せに有効なストレッチを5つご紹介しました。この5つのストレッチを行うことで、ぽっこりお腹の原因となる姿勢の歪みをリセットさせることができます。
ストレッチは、運動後や入浴後などカラダが温まっているタイミングで行うと効果的です。
しかし、確実にお腹痩せするためには、ストレッチだけでは不十分と言えます。なぜならストレッチだけでは筋力が弱いままだからです。
一時的に姿勢の歪みがリセットされたとしても、姿勢を支える筋力は弱いままなので、結局は元の悪い状態に戻ってしまうことになります。
そのため姿勢を改善しお腹痩せ効果につなげるためには、「姿勢を支える筋肉を強化するエクササイズ」も必要となります。
猫背と反り腰を改善し、お腹痩せ効果につなげるために行うべきエクササイズについては、次回詳しくお伝えしたいと思いますので楽しみにしていてくださいね!