セラミドは目元のしわに効果的?
乾燥肌におすすめの基礎化粧品を調べて、「セラミド配合のものを」という情報を見かけたことはありませんか?また、肌の乾燥はエイジングサインの原因になるので「高保湿成分のセラミドがおすすめ!」とも言われていますよね。
セラミドという名前は知っているけれど、そもそもセラミドとは何?という人は、まずセラミドについて知っておきましょう。
セラミドは角質層に存在
セラミドは、人間の肌にもともと存在する保湿成分です。人間の肌は、上から順に表皮→真皮→皮下組織の3つの層に分かれています。そして、表皮はさらに4つの層に分かれ、表皮の一番上にあるのが角質層です。
角質層の中には角層細胞があり、細胞と細胞の間を細胞間脂質が埋めています。この細胞間脂質を構成する成分の1つがセラミドです。
セラミドは角質層のうるおいを守っている
細胞間脂質は、角質層のうるおいの約80%を守っており、セラミドは水分保持に欠かせない成分です。しかし、肌内部にあるセラミドは、洗浄力が強いクレンジングや洗顔料の使用、間違えたスキンケア、加齢などが原因で減少してしまいます。
セラミドが失われると、肌の乾燥が悪化したり、乾燥によって肌の弾力が失われて、しわやたるみを引き起こしたりします。だからこそ、スキンケアでセラミドを補ってふっくらした肌を守れば、目元のしわを目立たなくできるのです。
セラミドの種類
化粧品に配合されるセラミドは大きく4種類あるのでチェックしておきましょう。
- ヒト型セラミド…人間の肌にもともと存在するセラミドの構造に類似。肌なじみが良く低刺激。保湿力が非常に高い。肌にセラミドを補える
- 天然セラミド…動物由来のセラミド。肌への浸透力が高い。肌にセラミドを補える
- 植物性セラミド…植物由来のセラミド。保湿力はヒト型セラミドと天然セラミドより低い。肌にセラミドを補える
- 合成セラミド…石油由来のセラミド。セラミドの働きを守る役割
目元のしわへの効果を検証
「理論上はセラミドがしわに良いのはわかったけれど、セラミド配合化粧品の実際の効果はどうなの?」というのが気になるところ。そこで、セラミド配合美容液を使った日と使わなかった日では目元にどんな違いがあるのか、ライター自ら確かめてみました。
ライターの肌スペックと使ったスキンケアアイテム
乾燥肌&敏感肌で、冬は頬を中心に肌のかさつきやゴワゴワに悩まされています。化粧品カウンターでの水分チェックは35%~45%をウロチョロ、BAの方には「キメが乱れていますね」と言われます。
特に年齢を重ねるごとに皮脂の分泌量が減って、1日中乾燥を感じることも。現在は、シンプルなスキンケアを心がけて、肌の立て直し中です。
セラミド美容液の目元のしわへの効果を検証するにあたり、使用したアイテムは以下の通りです。
- 天然水アクアーリオ
- LITS モイスト パーフェクトリッチジェル
- ノブ プレストパウダー
セラミド美容液の効果を知るために、完全に何も塗らずに実験したかったのですが、乾燥が悪化しそうだったので断念。なるべく、他の保湿アイテムの影響を受けないように、LITS モイスト パーフェクトリッチジェルの使用量はメーカー推奨量よりかなり少な目にしました。
また、影響を最小限にするため、日焼け止めや化粧下地は使いませんでした。
使った美容液はこれ
「セラキュア エッセンス/5,000円(税込)」を使いました。美容ブログが人気のかずのすけさんがプロデュースした美容液です。ヒト型セラミドをはじめ、12種類のセラミドが高濃度に配合されているのが魅力。
とにかくセラミドを補いたい!という人にぴったりという口コミを見かけて、購入にいたりました。
セラミドは本当にすごかった
朝、アクアーリオで肌を整えた後、セラキュアを半プッシュ手に取り、目元と目じりに塗って、夕方5時頃にしわをチェックしました。
左がセラキュアなし、右がセラキュアありの写真です。
両日とも、エアコン(21度設定)の効いた室内で、朝から夕方まで過ごしています。その差は歴然なのがお分かりいただけるでしょうか。
左の写真は、パッと見ただけで5本ほどくっきりした大きなしわが刻まれています。それに対して、右の写真は、目元のしわはややわかるものの、目じりのあたりのしわは、ほぼ出来ていませんでした。
明らかに目元年齢に差が出て、鏡を見て感動してしまいました。ということで、セラミドは「目元のしわに効果あり!」というのがライターの意見です。
ただし、別の日にセラミドの濃度がやや低めのアイテムで実験したところ、夕方になると少ししわができていました。したがって、セラミド配合といっても、配合濃度が低いアイテムでは目元のしわへの効果は感じにくいと言えそうです。
セラミドでは改善できないしわもある
今回、セラミドを使った日と使わなかった日の差をはっきりと感じられましたが、実はセラミドでは改善できないしわがあります。
真皮の中にある「弾力やハリを生み出す成分」のコラーゲンやエラスチンが減少してできたしわは、セラミドでは改善が難しくなります。セラミドは、角質層内のうるおいを守る成分で、角質層より下にある真皮内の成分を生み出す力はありません。
したがって、セラミドは「乾燥小じわには有用」と言えますが、真皮内の成分減少によってできたしわには別の対策が必要になります。
しわを予防するためにもセラミドを
乾燥が原因で出来たしわは、そのまま放っておくと深くくっきり刻まれたしわになってしまうことがあります。肌のうるおいをしっかり守って、できるうちに改善しておくのがベター。
また、乾燥によって肌のうるおいが失われると、肌がかたくなってしわができやすくなります。特に目元は皮膚が薄くてデリケート。
「まだエイジングケアは早いかも」と感じる方も、セラミドを肌に補っておけば、数年後の目元しわを予防できますよ。