暦の上では立春を迎えようとしていますが、まだまだ寒さが厳しい季節。こんな季節は、体調を崩してしまいがちです。風邪やインフルエンザ、ウィルス性の胃腸炎などの流行は、例年のこととはいえ、やっぱり怖いですよね。
実は、目も寒い季節にダメージを受けやすい部分です。外気の冷たさに思わず目を細めたくなりますが、空気が乾燥して瞳が乾き、不快感を感じたり、いつも以上に目に疲労感が残りやすくなることも問題です。
輝く瞳で春を迎えるためには、どうしたら良いのでしょうか。
疲れ目が日常生活を脅かす原因になるって本当!?
参天製薬株式会社が「疲れ目」を自覚する20~40代の男女500名を対象に行った調査では、疲れ目が日常生活に影響をおよぼすと回答した人が73%にものぼりました。
具体的には、「家事や仕事への集中力ややる気が無くなる」「車の運転に支障が出る」「目が疲れると、同時に頭痛がしてくるときがある」など、気分や体調に悪影響が出ている様子がうかがえます。
また、疲れ目の原因については、パソコンやスマートフォンの長時間使用が原因になると考えている人が、半数以上にのぼりました。次いで、約4割の人がエアコンや空気の乾燥によるダメージを挙げており、特に空気が乾燥する冬に、もっとも目が乾きやすいと感じる人が、7割以上という結果でした。
体調不良というと、風邪や熱などをイメージしがちですが、目の疲れもれっきとした体調不良の一つ。気分の落ち込みや、集中力の低下などを感じたら、疲れ目を疑ってみては?
原因別「疲れ目」の種類
ひと口に疲れ目といっても、原因はさまざま。すみ眼科クリニック院長の藤井澄先生によると、近年、目立ってきたのが「目の酷使」と「目の乾燥」なのだとか。
目を酷使する場面としては、やはりパソコンやスマートフォンの普及が影響しているようです。パソコンやスマートフォンの長時間使用で、目のピント調節機能を使い過ぎてしまうことが、疲れ目の大きな原因になっているとのこと。確かに、画面の切り替えなどでピントを合わせる場面がよくありますが、この動作が目の筋肉をこり固まらせてしまうそう。
また、目の乾燥については、コンタクトの使用や加齢に加えて、エアコンの使用で外気だけでなく室内の空気も乾燥していることが原因になると、先生は指摘しています。目が乾いてしまうと、角膜が傷つきやすくなり、物が見えにくくなるので、結果的に目の疲れにつながってしまうとのこと。
特に空気が乾燥する冬は、四六時中乾燥した環境下にいることになるので、室内では目のために加湿器を使うことも大切なのだとか。
疲れ目の原因が目の酷使の場合は、目の奥が重たい、頭が痛い、ピントが合いにくい、目の前がぼやける、などの症状が出ることが多くなります。
一方、目の乾燥が原因の場合は、目がごろごろする、目の表面がヒリヒリ・チクチク痛い、目を開けているのがしんどい、などの特徴があります。もし、朝目覚めたときに、目が開きにくければ、ドライアイの可能性もあります。
原因が重複していることもありますが、まずは症状や生活パターンを振り返ってみると、原因がわかりやすくなります。夕方になると症状があらわれやすくなるので、まずは原因チェックをしてみてくださいね。
その目薬選び合ってる?
参天製薬
原因が違えば、対策も違います。疲れ目対策といえば、目薬。ほとんどの人がお世話になった経験があるのではないでしょうか。同調査でも、疲れ目を感じたときの対策として、「目薬をさす」が56%とトップでした。
しかし、その一方で、疲れ目の原因にあった目薬を正しく選べている自信があると回答した人は、わずか21%という結果に。
藤井先生によれば、目薬によって効果効能は異なるので、症状に適した成分が配合されている目薬を選ぶことが大切とのこと。パッケージに記載された成分を確認したり、薬剤師に相談してみると良いそうです。
「見えない」ストレスが老けの原因になる
肌や髪と同じように、目も年をとります。
年齢を重ねるほどに、目の老化は進みますが、見た目にはわかりにくいので、目のケアをしている人は少ないのでは? しかし、目の健康をキープすることも、スキンケアをするのと同じくらいに大切なことです。
疲れ目なんて大したことないと放っておくと、「見えない」というストレスが、心と体の負担になり、見た目も老けてしまう可能性も。
この先もずっと充実した毎日を過ごすために、さっそく大切な目のケアをはじめませんか。
参考:参天製薬