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「何もしない」を思いっきり楽しむ!フランス流ヴァカンスの過ごし方







この時期になると、フランス人は夏のヴァカンスに向けてみんながそわそわします。なんといっても会社員には年5週間の有給休暇がある国。フリーランスの人やパン屋さんなどのお店なども、最低年間2週間はとります。



ヴァカンスはフランス人と切っては切れないもの。夏が終わるとクリスマスのヴァカンスはどうするの? クリスマスが終わると次は? と終始ヴァカンスの話でもちきり。ヴァカンスのために働いている、といってもいいかもしれません。



今回は、フランス流のヴァカンスの過ごし方をご紹介します。



 

旅行型ヴァカンス





思いきり非日常空間に身を置くために、ヴァカンスで長期の旅行を楽しむこともあります。単位は1週間、2週間、長い人は3週間、4週間の場合もあります。ホテル滞在型もありますが家やアパルトマン(日本でいうマンション)を借りることも。



たいていは家やアパルトマンを借りる単位が1週間単位で、土曜日にチェックイン、土曜日チェックアウト(日毎の場合は、日割り)。



5日間でヨーロッパ何カ国も周遊する日本のツアーとはペースが全然異なり、海辺で本を読んだり、ワインを飲んでぼーっとしたり、自然やカルチャーを楽しんだりして、ただのんびりと毎日を過ごします



みんながヴァカンスに行くので、残って仕事をしている人のためにお土産をたくさん買っていく必要もありません。旅行から戻ったら、お互い写真を見せたり話をしておしまい、という感覚です。



 

家改造DIYヴァカンス





インテリアやキッチンなど、自分たちで家を改装しようとする人が多いフランス。ペンキを塗ったり壁紙を変えたりなどするにはまとまった時間が必要なので、ヴァカンスの休みを利用することも。



いわゆる「のんびりお休み」とは違いますが、自分たちのしたいように家や空間を変えていく楽しみがあります。業者の人にやってもらうこともありますが、業者の人たちもヴァカンスなのでいないことも。家族や友達に手伝ってもらうこともあります。



 

ただ何もしないヴァカンスを楽しむ





お休みがとれても、経済的にどこにも行くことができない場合もあります。そんなときは家でゆったりと何日間も過ごすというのもあり。



あの人たちは出かけるのにわたしはどこにも行けない……と人と比べることもフランス人は考えないので、今の自分にぴったりなヴァカンスを選んで楽しむのです。



例えば15年前にスタートしたパリ・プラージュ。これはパリ市が7月、8月にセーヌ川沿いに人工の砂浜を敷いてヤシの木を置き、パリに残っている人たちが少しでもヴァカンス気分を味わえるように企画したもの。これが大当たりして毎年続いています。



ビーチチェアや子どもの遊び場もあるのでわざわざ海辺に出かけなくても、セーヌ川沿いで水着姿になってパラソルの下で本を読んだり、友達と楽しく過ごしたりすることができるのです。



フランス式のヴァカンスは「何かしなくちゃ、時間がもったいない!」 という発想がないので好きなことを好きなように過ごす、というのがポイント。 「何もしない」それが贅沢な時間の過ごし方なのです。



 



ヴァカンスはフランス人にとってなくてはならない「心と体のお洗濯」なので、自分たちが楽しむ過ごし方をすることが一番大切です。せっかくのお休みなのに用事をすませて一日が終わるのはもったいないですよね。



週末以外で有給などを使って定期的にお休みをとり、何もしない贅沢を楽しむ時間にあててみるのはいかがでしょうか? この何もしない時間こそが、リフレッシュできる大きなポイントになるはずですよ。
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