PC Worldが紹介している中国企業Via Technologiesの360度カメラは、100ドル以下で手に入るその手頃な価格が魅力だ。
カメラの性能を示す数値はたくさんあり、しかもカタログの数値だけで映像の品質を比べるのは難しい。パーツの信頼性のような数字で比較できない項目も重要だ。
そんな中で、カメラの素人にとって最も分かりやすく、購入時に注目してしまうのが本体の値段だろう。Vpaiと呼ばれるViaが開発したカメラシリーズは低価格を実現しているため、VRヘッドセットで見るための360度ビデオを初めて録画してみたいというユーザにはもってこいだ。
複数のモデルがラインナップされているので、使用しているスマートフォンの機種や撮影時の利用法に合わせて選択できるのも嬉しい。
720Vpai
Vpaiの公式ホームページを見ると、720という数字が使われている。これは、カメラで撮影できる映像の解像度が720pという意味ではない。
中国語だと720全景という表記がされており、720度のパノラマ撮影が可能という意味らしい。とは言っても、360度を超えると2周目に入ってしまう。720という数字は、横方向の360度と縦方向の360度を全て撮影できるという意味で使われているようだ。
機能としては、他社が販売している360度カメラと同様だ。VRヘッドセットを使って自由に振り返ることのできる、あらゆる方向のデータを含んだ映像を撮影することができる。
Vpaiの特徴はその価格だろう。機種や購入する店舗によっても異なるが、本体価格が100ドルを切る360度カメラは珍しい。VRInsideで紹介している360度カメラも、200ドル程度ものがほとんどだ。これは大きなアドバンテージとなり得る。
中国国内限定で販売されている廉価商品というわけでもなく、中国のオンラインショップから世界へ向けて発送されているようだ。送料がかかるのが難点だが、それでも360度カメラとしては非常に安い。
対応OS
対応OSは、モデルによってAndroidまたはAndroidとiOSとなっている。カメラと連携するスマートフォン・PC用アプリが用意されており、iOSではApp Storeからのダウンロードが可能だ。
AndroidではapkファイルがVpaiの公式サイトから直接ダウンロードできる。なぜPlay Storeを通していないのかは不明だ。ストアを経由していないため、対応するOSのバージョンについても不明だ。
LGやサムスンのようなスマートフォンメーカーの製品ではないので、特定の機種でしか利用できないといった縛りはないと思われる。Androidのバージョンがよほど古くなければ利用できそうだ。
Windows用にもソフトウェアのzipファイルが提供されている。こちらも対応OSについて記載は無いが、使用されているボタンの画像から見てWindows10での使用が前提だろう。
スマートフォン用のアプリからカメラを操作できるのだが、Windows用アプリについては撮影した映像の再生用らしい。
接続方式
カメラとスマートフォンやPCの接続には、Micro USB、Wi-Fi、USB Type-Cのいずれかを用いる。モデルによってこれらの接続方式のうち一つ~二つが採用されているので、合わせて使う予定のデバイスに合わせて選択しよう。
本体形状その他
モデルによって本体の形状も異なる。いずれも二つの魚眼レンズを用いて360度動画の撮影を実現しているが、円盤状、球形、角丸四角形と分かれている。
小型の液晶を備えていてデジカメのように撮影した画像をプレビューできるモデル(ForFun V1)や、三脚付きで最大40分の撮影が可能なForFun VV720、USB Type-Cポートに直接本体を差し込めるForFun VV750など、個性豊かなものが揃っている。
こういった特徴も選択の理由になるはずだ。
Via Technologyのカメラ
あまり名前を耳にすることがないVia Technologyという企業。それもそのはずで、もともとは消費者向けのデバイスを開発するようなメーカーではない。普段は半導体チップを作っているメーカーだ。
今回消費者を対象とするデバイスの開発に手を出した理由は明かされていないが、画像・動画の処理に関わる技術を多数持っている同社がカメラを手がけるのはおかしなことではない。既に持っている技術を活かしてコンシューマ市場へも製品を供給していくつもりなのかもしれない。
参照元サイト名:720Vpai
URL:http://www.720vpai.com/
参照元サイト名:PC World
URL:http://www.pcworld.com/article/3184105/virtual-reality/vias-360-degree-vr-cameras-ship-for-under-100.html
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