Oculusの共同設立者であるNate MitchellのコメントがTech Crunchに掲載された。MitchellはRiftの値下げ、Macへの対応(あるいは非対応)、PSVRの販売台数などについての質問に答えている。
RiftおよびTouchの値下げ
OculusはRiftとTouchの値下げを発表している。それぞれを100ドル値下げし、セット価格は598ドルになるという。この影響は大きく、Viveで同社のライバルとなるHTCが「うちは値段を合わせる予定がない」とわざわざコメントするほどである。
MitchellはTouchの状況についてとても興奮しているという。彼によれば、よく売れたものであっても周辺機器の販売数は本体の販売数の20%~30%程度だ。しかし、Touchはそれよりもずっと多く売れているという。
例の通り正確な数字は明らかにしていないものの、多くのRiftユーザはTouchも購入しているということだろう。今回の値下げによって、ますますセットで購入するユーザが増えると想像できる。
VR対応PC
ヘッドセットやコントローラーといったデバイスの他にOculusが力を入れているのが、VR対応PCだ。パソコンを販売しているわけではなく、その要求スペックを下げるために様々な補助技術を開発している。
特にAsynchronous Timewarp(ATW)とAsynchronous Spacewarp(ASW)は大きく要件を引き下げた。これらの技術により、より多くのモバイルGPUとラップトップがVR対応を名乗るれるようになった。しかし、RiftはOS X(MacOS)をサポートしていない。
Oculusの初期開発キットは数種のApple製コンピュータをサポートしていたが、厳しい要件によってローンチ時には対象から漏れてしまった。この点についてもMitchellはコメントしている。
「RiftをOS Xに対応させたいと考えています。考えていますが、計画があると言うことはできません。少なくとも、この先6ヶ月の予定には入っていません」
MitchellはOS Xをサポートすることを望んでいるとしながらも、開発のロードマップには含まれていないという。MacでRiftを使えるのはまだ先のことになりそうだ。対応の意思があるだけでも良いと考えるべきだろうか。
ヘッドセットの売れ行き
中国におけるViveの代表と同様、彼もSonyのPSVRの好調を祝福した。
「素晴らしいと思います。消費者としても開発者としても、PSVRの市場には素晴らしい興奮が見えています」と述べ、特にコンテンツのラインナップに関してSonyを賞賛した。
PSVRやViveに比べると、調査会社が発表した2016年末までのRiftの販売台数は少なめとなっている。また、OculusがRiftの体験スペースを減らしているというニュースもある。
このことについては、急にデモスペースを減らしたわけではないという。ホリデーシーズンに販売台数を伸ばすために用意していたスペースを閉鎖しただけだと説明している。
「時期に合わせて、また小売店を増やすことになります」
彼はそう付け加えた。
Oculusの今後
Mitchellは、Riftのルームスケール機能が大きく進歩しつつあることを語った。その機能はすぐにも「実験段階」というラベルを外されて正式採用されることになるという。
また、OculusがXbox Oneコントローラーのサポートを継続することを強調した。Touchを利用するユーザが増えても、Xboxコントローラーを廃止することは予定していないようだ。
Mitchellが全く新しい事実を漏らすことはなかったが、Oculusが現在もVRによるエコシステムの構築を目指していることが伺える。彼らは単にRiftやTouchを販売するだけに留まらず、VR業界を作ろうとしている。
昨年12月にCEOがPC VR部門の代表になるという珍しい形の再編が行われたOculus。新たな体制で動き始めたOculusは訴訟や幹部の独立といった障害と戦いながらも、Facebookの援助を受けてVRのメインストリームを目指している。
参照元サイト名:Tech Crunch
URL:https://techcrunch.com/2017/03/01/oculus-co-founder-talks-new-rift-pricing-touch-adoption-and-possible-mac-support/
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