ジムでのトレーニングは、ただ筋肉に負荷をかけ続けるだけのものではなくなっている。映像を見ながらバイクを漕いだり、オールを動かしてボートを漕いだりするマシンが登場しているからだ。こういったマシンを使用したエクササイズならば、飽きずに続けられるのではないだろうか。
そんな中、ミュンヘンのスタートアップ企業Icaros GmbHがVRゲームとフィットネスを組み合わせたマシンを開発した。企業名のIcarosを冠したマシンは、ギリシャ神話のイカロスのような飛行体験を通してユーザの全身を鍛えてくれる。
YouTubeに投稿された映像が話題となり、VR Roomでも取り上げられている。
Icarosとは?
Icaros GmbHが開発したIcarosは、VRワールドを飛ぶ体験をしながら全身のエクササイズもできてしまうマシンだ。同社は「ワークアウトの革命」だという。これでゲームが不健康な趣味と言われる時代は終わりを迎えるかもしれない。
このマシンは、プロトタイプではない。既に購入可能な製品である。Icarosでのエクササイズには、次のものが必要だ。
Icaros本体
これがなくては始まらない。ただし、7,900ユーロ(約96万円)と高価であり、本体だけで120kgもあるので自宅に置くのは難しいかもしれない。
国際発送を受け付けているので日本からも買えそうだが、アジアへの送料は最大800ユーロ(10万円)となっている。本体価格と合わせると100万円を超えてしまう。
VRヘッドセット
現在はSamsung Gear VRにのみ対応している。セットにもGear VRが含まれているので、持っていない読者も安心だ。だが、Gear VR対応のスマートフォンはセット内容に含まれないので各自で用意する必要がある。
2017年5月にはHTC Viveにも対応予定だという。
VRゲームアプリ
本体に付属する。二人プレイも可能だというが、インターネット経由のマルチプレイが可能かどうかは明記されていない。ゲームセンターのレースゲームのように二台のIcarosを並べるとしたら、かなり広いスペースが必要になりそうだ。
SDKが公開され、サードパーティでのコンテンツ開発も可能だ。フライトシミュレーター以外にも、よりゲーム性の高いアプリが登場するかもしれない。
コントローラー
本体に取り付けるコントローラー。Icarosに乗ったユーザが身体を傾けると、アプリにそれを伝える。
将来の見通し
Icaros本体の価格や必要となるスペースを考えると、個人向けのマシンではないのかもしれない。トレーニングジムでIcarosを導入すれば、集客が見込めるだろう。Icarosに限らず、将来はVRを利用したフィットネスマシンが並ぶのが当然の光景になることもあり得る。
現在公式ホームページで公開されているアップデートの予定は、2017年5月のHTC Vive対応のみとなっている。コンテンツ側が充実しないとユーザがすぐに飽きてしまう可能性が高いので、こちらにも期待したい。
神話のイカロスは太陽に近づきすぎて海へと墜落したが、Icarosはヒット作になることができるのだろうか。
参照元サイト名:Icaros GmbH公式サイト
URL:http://www.icaros.net/
参照元サイト名:VR Room
URL:http://www.vrroom.buzz/vr-news/entertainment/future-exercising-icaros
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