Meta(前Oculus)のVRゴーグルは家庭用VR機としてVR黎明期から高い人気を集めています。
当初はPC用のVRゴーグルのみでしたが、今となってはスタンドアロン型など多数のVRゴーグルがリリースされています。
・MetaのVRゴーグルは何が良いんだろう?
・それぞれどう違うのだろう?
と感じている人も多いかもしれません。
そこでこの記事では、MetaからリリースされているVRゴーグルについての情報をまとめました。
MetaのVRゴーグルとは?
Metaが現在リリースしている主なVRゴーグルは、スタンドアロンVRゴーグルのQuestシリーズです。
ブランドの名前がOculusであった頃にはPCVRゴーグルも扱っていましたが、2021年のOculusRift Sの生産終了以降は、スタンドアロンモデルを主軸に開発が行われています。
MetaQuestシリーズは、高性能なセンサーや高解像度のディスプレイなどを搭載し高品質なVR体験ができる一方、VR初心者でも使いやすく簡単に操作できるのが魅力です。
また、コンテンツプラットフォームQuestストアは、VR業界全体でも最大規模となっていて、Questでしか体験できないオリジナルコンテンツも豊富にそろっています。
MetaのVRゴーグルQuestシリーズは、いまやVR業界自体をけん引するデバイスの一つと言っても過言ではないでしょう。
さらに、MetaQuestはエンタテインメントだけでなく、教育や訓練、アートなどの領域でも活用されています。
MetaQuestではどんなことができる?
Metaの主要VRゴーグルであるQuestシリーズではどのようなことが楽しめるのか?
詳しく紹介します。
王道はやはりゲーム!
MetaQuestで楽しめるものといえばやはりVRゲームです。
MetaのコンテンツプラットフォームQuestストアには約400本のゲームが配信されています。
定番中の定番のタイトルである
- ・Beat Saber
- ・SUPERHOT VR
はもちろん、最新タイトルやオリジナルタイトルも数多く配信されています。
「ポピュレーションワン」「Among Us VR」のような対人戦ができるゲームで世界中のプレイヤーとの交流を楽しむことが可能です。
また、「バイオハザード4」「DYSCHRONIA: Chronos Alternate」や「The Walking Dead: Saints &Sinners」といったシナリオ性豊かなゲームで、物語世界に入り込むという楽しみ方もできます。
VR空間でフィットネスも
2020年以降の世界的な新型コロナ禍でMetaQuestの用途として注目されたのが、フィットネスです。
VRゲームは体全体を使って楽しむものが多く、自宅で楽しみながら運動不足解消、カロリー消費ができると利用者を伸ばしました。
例えば、リズムゲームの「Beat Saber」やロッキーシリーズの外伝映画を題材にした「クリード: 栄光への道」は、リリース当初からフィットネスに役立つと好評な作品です。
また、近年では
- ・ボクササイズやダンスなど様々な種類のフィットネスを楽しめる「Fit XR」
- ・世界的なフィットネスプログラムをVR化した「Les Mills Bodycombat」
など最初からフィットネスのために開発されたゲームも登場するようになりました。
動画視聴
ゲームと並ぶVRの楽しみ方といえばVR動画です。
MetaQuestシリーズも動画視聴デバイスとして数多くの動画アプリに対応しています。
Metaの動画サービス「Meta Quest TV」を利用すれば、映画やドキュメンタリー、スポーツなどオリジナルコンテンツを大画面、もしくは動画の世界にいるかのような没入感で体験可能です。
また、無料で利用できる「YouTube」で、通常の2D動画を大画面で視聴したり、世界中のプロ・アマのクリエイターが制作したVR動画を楽しめます。
もちろん、「NetFlix」「Amazon Prime Video」のようなサブスク動画サービスのアプリも対応しており、アカウントを同期すれば大スクリーンで配信動画を視聴できます。
日本国内でユーザーが多いのが「DMM VR」アプリで、
・グラビア
・アニマル
・トラベル
をはじめとする多彩なジャンルに加えて、大人向けVR動画も視聴可能です。
また、アプリを使わなくてもブラウザを通じて、
・YouTube
・AbemaTV
・Tver
などの動画サイトを大画面で視聴できます。
さらに、「SKYBOX VR」などの動画再生アプリを使えば、360度カメラなどを使って自分が撮影したVR動画もMetaQuestで楽しむことが可能です。
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メタバース体験
Meta社がQuestシリーズを通じて力を入れているコンテンツにメタバースがあります。
メタバースでは仮想空間上に作り上げられたワールドで、自分で作ったアバターを通して他のユーザーと交流したり、イベントに参加したりといった新しいソーシャル体験が可能です。
MetaQuestでは、定番のメタバースアプリ「VRChat」のほか、国産アプリの「cluster」「VARK」などが利用できます。
Metaが開発している「Horizon Worlds」は、現在北米やヨーロッパでβ版が公開されており、日本ではいつ利用できるかどうかは未定です。
また、ソーシャル体験だけでなく、ビジネスに活用できるメタバースアプリもそろっています。
代表的なものがMetaがリリースした「Horizon Workrooms」です。
ネット環境さえあればメタバース上のバーチャルオフィスに集まって、共同作業やミーティングができます。
関連記事:メタバースの始め方!VR初心者から始めるメタバース
アートの鑑賞・制作
VRアートもMetaQuestで楽しめるジャンルの一つです。
例えば、メタバースアプリ「STYLY」ではVRアートを鑑賞できます。
もちろん、鑑賞するだけでなく、
- ・TiltBrush
- ・Gravity Sketch
- ・MultiBrush
などのアプリではVR/MRアートの制作をして、アーティスト気分を楽しむことも可能です。
MetaQuestシリーズ紹介
MetaQuestシリーズのVRゴーグルには
- ・MetaQuest2
- ・MetaQuest3
- ・MetaQuest Pro
があります。
MetaQuest2
MetaQuest2は、Metaの主力VRゴーグルであり、リリース直後から世界中で大ヒットを記録しました。
VR初心者でも簡単に使えるように設計されており、購入してすぐに
- ・ゲーム
- ・動画鑑賞
- ・ネットサーフィン
- ・メタバース
など、様々なジャンルのVR体験ができるのが特徴です。
初代Questよりも軽量小型化、高画質化していて、VR体験をより現実的な、臨場感の高いものにしています。
Quest2はどのような人におすすめ?
Quest2は幅広くVRを楽しみたいという人におすすめです。
セットアップや操作が簡単であり、VR初心者でも利用しやすくなっています。
価格が47,300円からとなっており、他のモデルよりも手頃なのではじめての本格VRゴーグルとしても最適です。
関連記事:【すごい】MetaQuest2とは?Quest2で出来ることなど人気VRゴーグルを詳しく紹介!
MetaQuest3
MetaQuest3は、Quest2の上位モデルとして新しく登場する次世代VRゴーグルです。
公開された画像では、本体とコントローラーがともにQuest2よりもコンパクトなデザインとなっており、
- ・快適性
- ・操作性
が大きく向上しています。
また、今までで最も解像度の高いディスプレイや最新のチップセットを搭載するなど
- ・ディスプレイ性能
- ・グラフィック性能
も大幅に向上し、スムーズで高精細なVR体験ができるようになっています。
さらに、フルカラーのパススルーカメラも搭載されているので、VR体験のみならず高品質なMR体験もできるのが特徴です。
Quest3はどのような人におすすめ?
Quest3に向いている人として、Quest2と同様に操作が簡単であることから、VRを初めて体験したい人が挙げられます。
現時点でQuest2を持っているとしても、性能が大幅に向上しているので
- ・より高性能なVRゴーグルを探している人
- ・高画質なVRゲームやアプリをプレイしたい人
といった人にもおすすめです。
また、Quest3をMRグラスとしてみた場合、通常MRグラスが15万円以上するところQuest3は74,800円で購入できるため、リーズナブルなMRグラスを求めている人にもおすすめです。
関連記事:MetaQuest3まとめ!Quest2とどう違う?Metaの新VRゴーグル詳しく紹介
MetaQuest Pro
Meta Quest ProはMeta Questシリーズのフラグシップモデルであり、シリーズ初の開発者向け・エンタープライズ向け製品としてリリースされました。
ビジネスの場で仮想空間に集まって会議をしたり、3Dモデルなどを扱いながら共同作業する用途を想定しているため、視線トラッキングや表情トラッキングなどアバターを通じてより自然なコミュニケーションを実現する機能が追加されています。
このほかにも、
- ・重量バランスの向上
- ・装着時の快適性
- ・バッテリーの持続時間
などQuest2に比べると長時間の使用に適したアップグレードが施されています。
コントローラーにもトラッキング用のセンサーが搭載されており、繊細なデザインなど手の動きをこれまで以上に正確にVR空間に反映することが可能です。
QuestProはどのような人におすすめ?
QuestProはその名の通り、開発者などプロフェッショナル向けにリリースされたモデルです。
そのため、
- ・より高性能なVRヘッドセットを探している人
- ・長時間VRを楽しみたいという人
におすすめです。
とはいえ、Quest 2よりもはるかに高価な159,500円という価格のため、家庭用の用途だけで使う人や予算が限られている人にはあまり向いていません。
関連記事:MetaQuest Pro 情報まとめ!Metaの最新VRゴーグルとは?
MetaQuest比較表
MetaQuestの各モデルの違いを表の形にしてみました。
機種名 | MetaQuest2 | MetaQuest3 | MetaQuest Pro |
---|---|---|---|
解像度 | 片目当たり1832 x 1920 | 未発表 | 片目当たり1800 x 1920ピクセル |
視野角 | 110度 | 未発表 | 水平106º × 垂直96º |
リフレッシュレート | 60、72、90 Hzに対応 | 未発表 | 90Hz |
プロセッサ | Snapdragon XR2プラットフォーム | 次世代Snapdragonチップセット | Snapdragon XR2+プラットフォーム |
トラッキング | 6DoFインサイドアウトトラッキング | 6DoFインサイドアウトトラッキング | 6DoFインサイドアウトトラッキング、視線/表情トラッキング |
パススルーカメラ | モノクロ | フルカラー | フルカラー |
MR機能の有無 | あり(モノクロ) | あり(フルカラー) | あり(フルカラー) |
ストレージ | 128GB、256GB | 128GBその他 | 256GB |
メモリ | 6GB | 未発表 | 12GB |
重量 | 503g | 未発表 | 722g |
コントローラー | Touchコントローラー | Touch Plusコントローラー | Touch Proコントローラー |
価格 | 128GB:47,300円 256GB:53,900円 | 128GB:74,800円 | 159,500円 |
まとめ
Quest2、Quest3、Quest ProというMetaのVRゴーグルは、いずれも性能が高く、初心者でも簡単に操作できるため、VR体験を始めるのに最適です。
その中でも、
- ・コストパフォーマンスに優れたQuest2
- ・よりアップグレードしたQuest3
- ・開発者向けのQuest Pro
といった特徴があります。
そのため、Meta Questシリーズのゴーグルを選ぶときには、VRゴーグルを使ってやりたいことなどニーズを考慮していくことが重要になります。
ご自身の用途や好みに合わせて、最適なゴーグルを選ぶと良いでしょう。
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