Metaは最新のMeta Questシステムアップデート「v40」の内容をOculusブログにて公開しました。
今回のアップデートではセキュリティとプライバシーをメインテーマとし、特定のタイトルをアンロックパターンでロックする機能の追加や3Dセキュア決済への対応などが行われます。
また、システム・アップデートは段階的に行われていく予定です。
新機能「APP UNLOCK」の追加
v40アップデートの目玉の一つが、「APP UNLOCK」という特定のタイトルにアンロックパターンを付けることができる新しい機能の追加です。
Questのv31アップデートでも利用者の選んだパターンを描いてロックする機能が追加されていますが、このときは細かい設定はできずデバイス全体へのアクセス許可に関するものでした。
しかし、「APP UNLOCK」ではより詳細な設定ができるようになり、年齢に適さないVRタイトルの起動を制限できるようになります。
例としてMetaは、15歳の娘が放課後に『ダウン・ザ・ラビットホール』を遊びたいといったときに、年齢に不適切なゲームにアクセスさせなくするという事例を挙げています。
このように「APP UNLOCK」は、今後、VRペアレンタルコントロールツール(保護者による監督)機能を展開する際に、保護者の方々に安心して使えるような機能になる機能です。
支払いが3Dセキュア認証に対応
VR内での支払いにもアップデートが施されています。
これまでは3Dセキュア認証はOculusモバイルアプリだけでしか利用することができませんでした。
その点、v40のアップデートからはVR内でも、3Dセキュアの認証ステップを含め、3Dセキュア対応のクレジットカードで決済できるようになります。
これによって、最新の『Beat Saber』のDLCをダウンロードするたびにヘッドセットを外すことなく、支払いを安全に行うことが可能です。
ただし、アプリ内課金で3Dセキュアサポートを有効にするには、開発者のオプトインが必要になります。
利用できるキーボードの追加
現在LogitechのK830キーボードとApple Magic Keyboardの2つがQuestに対応しています。
今回、新たに
・Apple Magic Keyboard with numeric keypad
・Logitech K375s
・Logitech MX Keys
の3つが利用できるキーボードに追加されることになりました。
オーディオのアクセシビリティ
耳の不自由なユーザーも快適に利用できるようにオーディオにも新しいオプション機能が追加されています。
ヘッドセットの左右のスピーカー(またはヘッドホンジャック)から同じ音声を聞くことができる、新しいモノラル音声オプションが追加されました。
また、左右のオーディオチャンネルのバランスも調整できるようになり、左右の耳で聴こえ方に差があるユーザーは適切な聴こえ方に調整することが可能です。
Messengerがエンドツーエンド暗号化に対応
ユーザー同士のプライベートな通信の秘密を守るための機能も追加されることになりました。
Messengerの1対1のメッセージとVRでの通話に、オプションでエンドツーエンドの暗号化をテストしています。
個人的なチャットにプライバシーとセキュリティのレイヤーを追加できるようになるので、
・家族向けへのサプライズ
・友人や恋人とのやり取り
・職務上の秘密が含まれる業務連絡
などで内容が漏れる心配なくチャットすることができます。
まとめ
Questのソフトウェアアップデートが公開されました。
今回は「セキュリティ」と「プライバシー」をメインテーマとしたアップデートとなっています。
セキュリティ面で慎重なユーザーでも利用できるようなシステムが徐々に出来上がりつつあるように感じます。
ユーザーが不安を感じる点を一つずつ解消していくことが、VRやメタバースの普及に欠かせません。
これからも着実に便利で安心できる環境を整備して欲しいですね。
ソース:Oculusブログ
Copyright ©2022 VR Inside All Rights Reserved.