株式会社FOFは、実際の現場作業に先立って行う現地踏査の現場で撮影した全天球カメラの写真に地図・路線名・橋梁台帳などの情報を盛り込み現地踏査報告とする、VR踏査報告サービスの提供を開始すると発表しました。
このサービスには、株式会社スペースリーが展開するどこでもかんたんVRクラウドソフト「スペースリー」が活用されています。
VR踏査報告サービス提供開始へ
今回発表されたVR踏査報告サービスは、VRクラウドソフトの”スペースリー”を活用したシステムで、橋梁の定期点検や補修設計などをVR化することで、分かりやすく報告することを可能にしています。
橋梁の定期点検や補修設計などを実施する場合は事前の現地踏査が必要で、現状では文章での状況報告及び点検方法の選定を記し、主要な箇所の写真を貼りつけた書面での報告書が一般的に用いられている一方、FOF社では現地状況をVR化して報告することに成功しています。
VR踏査報告サービスでは、全天球カメラで撮影した現場の写真に
・地図
・路線名
・橋梁台帳
といった情報が盛り込まれているため、現場状況をその場で確認するのと同じ感覚で画面上で確認できるようになっています。
スペースリーについて
このシステムに活用されている「スペースリー」は、360度VRコンテンツ制作と活用に特化されたVRクラウドソフトで、2016年11月のリリース以来、不動産やハウスメーカーなどの分野を中心に6000以上の利用事業者を有しています。
その魅力は、ウェブブラウザで再生可能な高品質のパノラマVRコンテンツを、”リーズナブルな価格”かつ” 直感的な操作”で”制作・編集・管理・活用まで一括”してできることで、その高い技術力により
・業界初の遠隔地でも簡単にVR空間の案内ができる遠隔接客機能
・パノラマVR写真へ家具を自動配置する機能を含むAI空間設計シミュレータ機能
がいち早く実装されています。
VR踏査報告サービスのメリット
VR踏査報告サービスでは、全天球カメラをポールに付けて撮影することができるため、今までは点検車でのみ確認可能だった『橋梁側面の状況』も確認できるようになっています。
また、『徒歩で橋梁の下へ降りることができる箇所を示すこと』や、『地図のリンク』、『橋梁台帳などの埋め込み』も可能なことから、写真だけでは把握が難しい『橋の起点・終点を示す』ことが可能というメリットがあります。
さらに、AIサイズ推定により簡易的に距離を計測することも可能で、遠隔操作機能もあるため、”発注機関と現場で打合せしているような感覚”でのやり取りも実現しています。
このVR踏査報告サービスは、踏査報告としてだけでなく、
・橋梁の経年記録としての活用
・橋梁だけでなくトンネル、災害時の状況確認など
といった、幅広い分野への活用も期待されています。
まとめ
FOF社は、橋梁の定期点検や補修設計等の現場作業に先立って行う現地踏査をVR化することに成功し、立地状況・損傷の程度を詳細に把握することで点検方法(梯子/ロープアクセス/点検車等)や必要な機材等の検討材料になるVR踏査報告サービスを開始することを発表しました。
社会インフラの経年劣化が懸念されている昨今、VR踏査報告サービスを活用すれば念入りな調査検討が可能となり、補修や点検がスムースに実施されることにつながりそうですね。
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