「Space Explorers:ISS Experience」や「Mission:ISS」などのVRコンテンツのおかげで、VRゴーグルがあれば国際宇宙ステーション(ISS)での日常を体験できます。
しかし、ISSでミッションを実際に行っている宇宙飛行士はVRやARをどのように活用しているのでしょうか。
NASAの公式ブログでXR技術を使ってミッションを行う2人のISSクルーの様子が取り上げられました。
ISSの様々な作業で活用されるXR技術
ISSでの生活を詳しく知りたい場合は、「Space Explorers: ISS Experience」をチェックするのがおすすめです。
進行中のVRドキュメンタリーシリーズには現在2つのエピソードがあり、どちらも印象的な立体360度ビジュアルを特集しています。
さらに、宇宙飛行士自身がキャストとカメラクルーの両方の役割を果たし、宇宙での生活を独特の親密な視点で見られるのが特徴です。
コンテンツ制作会社の360度映像撮影をサポートする以外にも、国際宇宙ステーションの乗組員はメンテナンス作業から物理実験まであらゆる場面でXR技術を利用しています。
NASAの公式ブログでは、第65次長期滞在クルーの2人のメンバーが任務の一環としてVRとARテクノロジーを活用する様子が取り上げられました。
JAXAのクルーもVR/ARを積極活用
最初に登場するのはNASAのフライトエンジニアであるMegan McArthurです。
米国のDestinyラボモジュールのCold Atom Lab(CAL) 内での作業において、ARテクノロジーを使用し「極低温での基礎および量子物理学」の研究に使用されるデバイスの主要なラボコンポーネントの交換を行っています。
このとき使用されたデバイスは、NASAによってSidekick(Investigating Immersive Visualization Capabilities)と呼ばれるものです。
このデバイスはMRスマートグラスMicrosoft HoloLensの修正バージョンで、ホログラフィックプロジェクションの形式で着用者に重要な情報を提供するように設計されています。
NASAによると、デバイスを使用して
メンテナンス
科学実験
およびその他のさまざまなステーション操作を含むタスクを改善できるとのことです。
もう一人、JAXAの星出彰彦飛行士が取り上げられています。
ナノ粒子を用いた先端材料の開発に関する物理学研究の一環として、VR技術を利用してテストを実施しました。
NASAによると、星出さんはVRヘッドセットを使用して、宇宙飛行士が微小重力で運動を視覚的に変換する方法の研究を行ったとのことです。
まとめ
私たちを宇宙へと連れて行ってくれるXRですが、実は宇宙ステーションでのミッションでもこれらの技術が活用されていました。
普段私たちが使うのと似たようなデバイスを使っているのを見ると、宇宙飛行士達になんだか真菌乾いてきますね。
宇宙開発で利用された技術が民間用・一般用に利用されていることが多いことから、現在国際宇宙ステーションで利用されているXR技術を数年後は私たちも利用できるようになっているかもしれません。
宇宙空間での作業は繊細さが要求されるので、将来的には災害現場など危険な場所での活用が特に期待さます。
XRの未来を占うという意味でも、宇宙で活用されているVR/AR技術に今後も注目です。
参考:How Astronauts Are Using VR &AR Aboard The ISS【VR Scout】
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