世界初のVR利用者によるVR市民団体として「NPO法人バーチャルライツ」が、2021年3月29日(月)に設立されました。
同団体では今後、各種VRイベントの開催やVRに関連する政策提言など、クリエーター・ユーザーのための活動が行われていく予定になっています。
VR市民団体「NPO法人バーチャルライツ」が設立へ
「NPO法人バーチャルライツ」は、VR文化をはじめとする多様な価値観を擁護することを目的に設立された、VRユーザーたち”VR市民”による法人で、当時高校生だった理事長によって、2021年3月29日に設立されています。
近年はユーザー自身がアバターとなってVR空間に入り込み、他ユーザーとの会話で交流可能なVRSNSが、低価格な機器の発売やコロナ禍のような世界情勢を背景に伸びつつあります。
同法人は、そんな世界における消費者の権利や、VRの世界で育まれつつある文化の多様性を守るために設立されたもので、設立総会時に高校生だった理事長が、理事の一人とも会ったことがなく顔も知らないまま、VR空間での設立総会から理事会などを経て千葉県法務局への登記申請が行われています。
世界初のユニークな取り組みを実施
同法人では、NPO法で定められる設立認証申請に必要な設立総会や理事会をVR空間で実施しているほか、
・設立記念パーティーもVR空間で実施
・匿名でも活動に参加可能な「VR会員」という制度
・登記から2週間時点で200人以上のVRユーザー・クリエータが会員に
という、世界初となるユニークな取り組みが行われています。
VRユーザー全体の利益を創出
「バーチャルライツ」は、近年のVR業界の発達には目覚ましいものがある一方で、VR空間において匿名でいる権利がプラットフォーマー側から軽視されているのではないかという問題意識や、VR独自の文化を継承し、新規のVRユーザーへのサポートを営利によらず拡充させていく必要がある、と理事長らが感じたことから設立が決定されています。
NPO法人として設立するに至ったのは、これまでユーザーや任意団体として行われてきた活動だけでなく、関連団体との連携を深めていくことによって、VRユーザー全体の利益を生み出していく必要があるなどの観点から、社会的にも認められた公益的な組織にしていくことが最良の方策であると考えたためということで、これにより組織を発展・確立するこができ、将来的にVR文化を中心としたインターネット上での自由な表現活動の発展に広く貢献できると考えているということです。
また”文化の発展”という目的の遂行において、同法人の活動が営利目的ではなく、多くの市民の参画が不可欠であるという点からも、非営利活動法人として活動をするのが最適であると判断したことも、今回の法人設立の背景にあります。
法人の参加できる3つの会員制度
同法人に参加するのには、
・正会員
・賛助会員
・VR会員
の3つの制度があり、正会員では、通常のNPO法人の会員と同じく個人名と住所の登録をすることで参加できます。
賛助会員では、法人・団体・個人問わず入会費2,000円と年会費1万円によって参加することができます。
なお、法人からの寄付は経費として損金扱いで計上されるということです。
VR会員は世界初のユニークな会員種別となっており、匿名のまま”Discord”というスマホやPCブラウザからでも利用できるメッセンジャーに参加することで、同法人への参加が可能になります。
法人概要と役員
法人名:NPO法人バーチャルライツ
所在地:〒270-1352 千葉県印西市大塚三丁目22番地23
代表者:理事長 國武悠人
事業内容:VR文化の普及促進・表現活動の支援
公式ツイッタータグ:#NPO_VR / #NPO法人バーチャルライツ
役員(敬称略)
<理事長:國武 悠人(くにたけ ゆうと)>
VR内の名前:SUKANEKI
<副理事長:矢野 芳典(やの よしのり)>
VR内の名前:にゃ~の♪/姫神梓
<理事:横田 幸平>
VR内の名前:にこまる334
<理事補佐:大森 天斗>
VR内の名前:巳波みなと
まとめ
今年3月に、VR利用者によるNPO法人「バーチャルライツ」が設立されました。
同法人は、VRユーザーの権利などを守ることを目的に設立されており、今後は各種VRイベント開催やVRに関連する政策提言など、クリエーター・ユーザーのための活動を行う予定になっています。
また総会や理事会をVR空間だけで行ったり、匿名で参加できる「VR会員」の設置など、世界初のユニークな取り組みもしています。
これからどんな展開をしていくのか、注目が集まりそうです。
Copyright ©2021 VR Inside All Rights Reserved.