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混雑した空港で使用できるナビゲーションARアプリ、American Airlinesが開発中



アップルのARプラットフォームであるARKitが利用可能になったことで、モバイルARアプリ開発は加熱しそうだ。現在ARKitを用いて開発した様々なアプリやデモが日々公開されており、モバイルAR市場の盛り上がりを垣間見ることができる。


いつでもどこでも手軽に利用できるモバイルARのメリットを活用できる分野の一つが、ナビゲーションだ。モバイルARを用いたナビゲーションアプリは現在様々なものが開発されている。


先日は、米国のVRスタジオであるGroove Jonesと地図サービスを開発するLocus Labs、そして米国の航空会社であるAmerican Airlinesが共同開発中のARナビゲーションアプリをVRFocusが紹介した。本アプリは混雑した空港で搭乗口やレストランの位置、待ち時間など様々な情報をARでお知らせしてくれるアプリだ。


概要



混雑した空港での使用を想定


American Airlinesは米国でも最も巨大な航空会社の一つであり、日に何千人もの乗客を輸送する。そのため空港内は混雑しがちで、とくに初めて訪れた場所であれば、空港内のどこに何があるのかわからず右往左往してしまうことも珍しくない。


同社が開発に参加しているARアプリは、特にこのような状況で役立つものだ。どれほど混雑した場所でも、AR表示されたナビゲーションによって迷うことなく目的地にたどり着くことができる。


モバイルARによるナビゲーション


ARKitを用いて開発、動作する本アプリでは、空港内の重要な場所がどこにあるのかをポイントで示して表示してくれる。たとえばチェックインのデスクやセキュリティのチェックポイント、もしくはフードや飲み物などのオススメをAR表示してくれる。


そして、ユーザーはAR表示されたナビゲーションに従って進めば、その場所へたどり着くことができる。



アプリ単体で動作可能


混雑しやすい空港で使用するスマートフォン用ナビゲーションシステムは、この他にも例がある。英国のガトウィック空港で行われている実験では、空港内にシグナルを発するビーコンを設置して、場所情報をスマートフォンに伝えるシステムの開発に取り組んでいる。


参考:ARが空港で乗客をガイドする


しかしAmerican Airlinesが開発中のARアプリでは、ARKitの深度センサーやリアルタイムのトラッキング機能を用いるため、ビーコンなどの外部センサーを必要とせずアプリ単体で動作することが可能だ。


有用な情報をARでお知らせ


また、本アプリではナビゲーションの他にも様々な情報をお知らせしてくれる。たとえば搭乗までの待ち時間などをインターネットによって共有、もしくは航空会社から提供されたデータをアプリに表示する。


重要な場所や情報をアプリ1つのうちにすべてをAR表示してくれるので、施設内で迷う心配がなくなり、時間をより有効に使うことができそうだ。


複数のARナビゲーションアプリ/デモが登場


「Neon」



ARKitで開発されたナビゲーションアプリ「Neon」は、様々な場所で使用することのできるアプリで、現在デモ動画が公開されている。本アプリを使うと、たとえばイベント会場にいる友達に矢印がAR表示されたり、ホームパーティを開く場所にサインをAR表示できる。


「Neon」は人に合う際に有効なアプリで、同アプリに友達のスマホを事前に登録しておくと、友人のいる場所が地図で表示される。そして、友人がいる場所に近づくと、まさに友人がいる場所を指し示す矢印がAR表示される。


また、目的地を案内する場合にも「Neon」は役に立つアプリだ。公開されたデモ動画では、ホームパーティが開かれる場所を地図から選択する。すると、選んだ場所にAR表示するメッセージを入力する画面が現れる。メッセージを入力すると、選んだ場所にメッセージがAR表示され、様々な人がアプリを通してAR表示されたメッセージを閲覧できる。


参考:会いたいヒト・行きたい場所にAR情報を付加できるARKitナビゲーションアプリ「Neon」のデモ動画公開


「Visual Positioning Service」


「Visual Positioning Service」とは、グーグルのARプラットフォーム「Tango」の新機能で、Tangoの空間認識機能を用いた正確なナビゲーションを可能にするものだ。



本機能を活用した例として、たとえば東急ハンズでボルトを探すとき、探しているボルトを事前に同機能を用いてデバイスに読み込んでおくと、東急ハンズの工具フロアで探しているボルトがどこにあるのかガイドしてくれる。


グーグルのVR部門のバイス・プレジデントであるClay Bavor氏は本機能に関して、「GPSは屋外移動時にユーザーをガイドするが、Visual Positioning Service」は屋内に置かれたものがある場所をガイドする」と説明している。


参考:Google、新スマホAR機能「Google Lens」「Visual Positioning Service」を発表


スーパーマーケットでのARナビゲーション



同様な機能はARKitでも開発されている。ARKitによって開発されたアプリデモでは、買いたいモノがある場所までの道筋がスマートフォンの画面にAR表示される。


同アプリはショッピングモール、デパート、スポーツ競技場での座席の案内など、幅広いユースケースが想定できる。本アプリの公開予定については定かではないが、ARKitの公開によって様々なモバイルARアプリが開発されている。


参考:スーパーマーケットで買いたい商品までナビゲートしてくれるARKitアプリのデモ動画公開


モバイルARはゲームのみならず様々な実用的な用途に活用できる技術だ。これから登場する様々なARアプリが我々の生活をどのように変えていくのか、今後に注目したい。


参照元:VRFocus American Airlines Use ARKit For AR Wayfinding


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