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三ヶ月で販売されたPSVRは50万台に上る


TGS 2017のPSVRエリア

TGS 2017でも新作の試遊コーナーが設けられたPSVR


ソニーが販売するPSVRは、PCベースのVRヘッドセットに比べて価格が安い、パソコンではなく所有者の多い家庭用ゲーム機であるPlayStation 4に接続して使うデバイスであるといった理由で販売台数の多い人気のVRヘッドセットだ。


このPSVRは、三ヶ月間で50万台を売り上げたという。同時期にHTC ViveやOculus RiftといったPCベースのヘッドセットが販売された台数は不明だが、ソニーがVRデバイスの売上において他社をリードしている状況は変わっていないようだ。


PSVRの人気


PSVR本体とPSカメラ

PSVR本体とトラッキングに用いるPlayStation Camera


独自の人気タイトル


PSVRの魅力は複数あるが、ゲーマーにとって最も分かりやすい特徴は人気タイトルが存在することだろう。PSVRを開発したソニーとPlayStationデバイスで以前から関わりのあるゲーム開発会社やパブリッシャーは多く、PSVR専用タイトルとして提供されているVRゲームは少なくない。


VRゲームのオープンプラットフォーム化が進んでHTC Vive/Oculus RiftとPSVRの両方に対応するゲームは増えているが、PSVRは他のデバイスとは少し距離を取った独自のエコシステムを築いている。


PCベースのヘッドセットと比較すればトラッキング範囲(ルームスケールVRへの対応)や精度といった性能面で劣るという難点もあるが、多くのユーザにとっては性能の差よりも遊びたいタイトルが存在することが重要だろう。


PS4との接続


PSVRもPCベースのVRヘッドセットと同じく単体で使用することのできないデバイスだが、こちらはパソコンではなくPS4と接続して使用する。高性能なパソコンが不要という特徴は潜在的なユーザ数の増加に貢献する。


PS4自体が人気のあるゲーム機であり、PSVRの購入を考えるようなゲーマーは既にPS4を所有していることも多いはずだ。VR Readyな高性能パソコンを所有するユーザは少なくても、PS4を所有するユーザは多い。


また、もしPS4を新たに購入するとしてもその価格は一般的なVR対応パソコンの半額~数分の一と安価だ。特別な設定も必要ないため、PCやIT機器に詳しくない消費者でも利用しやすい。


低価格


PSVR本体は約5万円と、ゲーム機として考えれば決して安くはない(PS4本体はPSVRの約半額で購入できる)


だが、PCベースのVRヘッドセットと比較するとかなり安い状態が続いていた。HTCとOculusは今年の夏にそれぞれのVRヘッドセットを値下げしているが、それ以前の価格はHTC Viveが800ドル、Oculus Riftでも600ドルだった。しかも、この価格に加えてVRに対応したパソコンが必要になる。


一方で、PSVRであれば動作には高価なゲーミングPCが必要なく、PS4本体があれば利用可能だ。この違いにより、システム全体に必要なコストの差はかなり大きくなっていた。


導入コストの小ささがPSVRの魅力の一つとなっていたことは間違いない。


PSVRのライバル


PSVR


こうした強みを持つPSVRだが、独走態勢というわけではない。HTCやOculusがVRヘッドセットの価格を改定したことで価格差は縮まっているし、ゲームハードとして見れば任天堂Switchというライバルも登場した。


VRヘッドセットの価格低下


HTCやOculusといった主要なヘッドセットメーカーはまだ第二世代のヘッドセットを発売していないが、既存製品の価格を引き下げている。


HTC Viveは初めての値下げによって600ドルとなり、Oculus Riftはサマーセール時に400ドルで販売された。Viveは価格を維持してきたこともあってPSVRと比べるとやや高価なデバイスという立場にとどまっているが、Riftのセール価格にはコントローラーが含まれていることを考えるとPSVRより安いと言っても良いくらいだ。


各社の値下げによって、VRヘッドセットの中でPSVRが飛び抜けて低価格というわけではなくなっている。


新たなVRプラットフォーム


さらに、マイクロソフトの技術を使ったWindows Mixed Realityヘッドセットも発売されている。Windows MRヘッドセットはパソコンと繋いで利用するデバイスだが、VRヘッドセットに比べると要求するスペックが低い。高性能GPUを搭載したゲーミングPCでなくても、最近のパソコンであれば動作要件を満たすモデルが多いだろう。


この特徴は、PS4本体を所有するユーザが多く、PS4本体を含めたVRシステム全体の価格が安いというPSVRの優位性を脅かす可能性がある。


また、HTCが今年中に発売予定のVive Focusはパソコンもゲーム機も必要としない独立型のVRヘッドセットだ。最近ではヘッドセット単体で動作可能な独立型のデバイスの開発も行われている。外部に母艦を必要としないこうしたデバイスであればVRシステム全体のコストは小さくなり、初めてVRに触れるというユーザにとって手頃となる。


ライバルとなるゲーム機


PSVRではなく、PS4のライバルとなる製品も登場している。任天堂の最新ゲームハード、Switchだ。ただ、3月に任天堂がSwitchを発売したことでPS4の売上に影響は出ていないとソニーインタラクティブエンタテインメントのCEO、Andrew Houseはロイターのインタビューに対してコメントしている。


VG Chartzの見積もりによればPS4はこれまでに6,219万台が販売されたとされており、人気の家庭用ゲーム機という立場を維持しているように見える。


 


ソニーのVRヘッドセット、PSVRはPS4所有者の多さや価格の安さを武器に人気を得ているデバイスだが、VR業界のライバルたちもそれを黙って見ているわけではない。HTCやOculusはデバイスの価格でソニーに迫っており、Windows MRヘッドセットならば一般家庭にあるパソコンでも動作要件を満たすものが多いはずだ。


PSVRはまだその強みを失っていないが、ソニーも現在の立場を守るための努力を続けていかなくてはならない。


 


参照元サイト名:VG Chartz


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