現在のところVR/AR技術にとって必須となるのが、ウェアラブルデバイス。
VRについては、そもそもヘッドマウントディスプレイがなければはじまらない。
さらに、VR空間内でプレイヤーがアクションを伝えるためのモーションコントローラーや、移動するための足用デバイスなど、2017年8月の時点でも実に様々なデバイスが登場している。
この記事では、そんなウェアラブルデバイスの中でも、先端のものをご紹介したい!
ウェアラブルデバイスとは、着用できるデバイス
ウェアラブルデバイスというのは、「ウェアラブル=着用できる」デバイスのこと。
なので、ヘッドマウントディスプレイはウェアラブルデバイスだし、非VR/ARでいえば、スマートウォッチはウェアラブルデバイスだ。
一方、スマートフォンは普段から携帯しているものの、身につけているわけではないのでウェアラブルデバイスとは言わない。
逆に、身につけられるようにしてしまえば、PCでもウェアラブルデバイスとなる。
そう、バックパックPCだ。
この記事では、まずはバックパックPCから見て行くことにしよう。
ランドセルのように背負えるPC、バックパックPC
バックパックPCというのは、その名の通り、ランドセルやリュックサックのように背負うことができるPCのこと。
HTC VIVEやOculus RiftといったPC向けハイエンドVRでは、PCとヘッドマウントディスプレイの間をケーブルによって接続する。
立ち止まった状態や座った状態でVRを楽しむならケーブルがあってもさして気にならないが、VR空間を移動可能なルームスケールでプレイする場合、ケーブルが邪魔に感じてしまう。
この問題を、PCを背負ってしまうことで解決したのがバックパックPC。
つまり、バックパックPCはVR初のPCと言える。
PCとしては普段使いには向かない形状だが、HPの「Omen X Compact」のように、ドックに接続することで普段使いを可能としたバックパックPCも登場するなど、VRの普及とともにバックパックPCの普及も進行している。
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Oculus Touchが過去のものに!?OculusのVR手袋
Oculus RiftといえばOculus Touchというくらい、Oculus Touchは特徴的なデバイスだった。
Oculus Touchは、Oculus Rift用のコントローラーで、VR空間の中で「手」の感覚を再現することをコンセプトとしたデバイス。
実際にOculus Touchを使ってみると、VR空間内のオブジェクトに手で触れているような感覚が得られる。
Oculus Touchはウェアラブルデバイスではないものの、現時点でも十分、先端的なデバイスといえる。
しかしOculusは、そんなOculus Touchに代わるデバイスを準備しているようだ。
Oculusの親会社にあたるFacebookのCEO、マーク・ザッカーバーグがOculus用のプロトタイプ手袋を使ってタイピングしている写真をFacebookに公開。
このVR手袋の詳しい仕様はあきらかになっていないが、手の細かなジェスチャーをVR内に取り込めるものであることは明かされている。
手袋によって手の表情が撮り込まれるのであれば、Oculus Touchと比べたとしても、さらにVR空間内で自然なアクションが取れるようになることは間違いないだろう。
続報が待たれるデバイスだ。
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洗えるウェアラブルデバイス!?「e-skin」
これまでのウェアラブルデバイスは、どこか「装置」的な外観を持っていた。
「ウェアラブル=着用できる」といっても、シャツやパンツのような「布」的なイメージではなく、もっと硬質なイメージだ。
しかし、先に紹介したOculus Touchは、まさに手袋といった外観。
そしてその最先端にあるデバイスが、「e-skin」といえるだろう。
「e-skin」はシャツに組み込まれたセンサーによって上半身のトラッキングが行えるというウェアラブルデバイス。
その外観は、見るからにシャツ! 衣類だ。
そしてそのイメージの通り、なんと洗うことも可能!
未来のウェアラブルデバイスは、服と同じ方向性になっていくのかもしれない…。
VR/ARが日常の風景に溶け込む日が来る!?
今のところは、VRにせよARにせよ、ごっついヘッドマウントディスプレイをかぶっていたり、スマートフォンをじっと眺めていたり…と、VR/ARを体験していることが外部からあきらかだ。
しかし、OculusのVR手袋や「e-skin」のようなデバイスから見えてくるのは、日常の服装とまったく同じ状態で、VR/ARを体験できるという未来。
ヘッドマウントディスプレイにしても、技術が進歩することでより小型化し、メガネとそう変わらないレベルまで収束するかもしれない。
スマートフォンのような気軽さでVR/ARを楽しめるような未来がくれば、求められるコンテンツもまた変わっていくだろう。
そんな未来が早く到来してほしい!
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