TOKYO, Jun 3, 2022 - (JCN Newswire) - 三菱重工業は、インドネシアにおける既設火力発電所の燃料としてアンモニアを導入することで、同国のエネルギー脱炭素化を支援する事業化調査(Feasibility Study:FS)に着手しました。日本の優れた技術・ノウハウを活かしたインフラによる国際貢献策の発掘・提案を狙いに経済産業省が公募するFS事業の令和4年度採択案件として、当社の2案件がこのほど採択されたものです。スララヤ(Suralaya)石炭焚き発電所および同国内既設ガス焚き発電所が対象で、いずれも同国で豊富に産出する石油・天然ガスの改質で得られるアンモニア(注)について製造・輸送・燃料消費およびCO2貯留にわたる一連のバリューチェーンの構築を視野に入れています。
経済産業省の「質の高いエネルギーインフラの海外展開に向けた事業実施可能性調査事業(我が国企業によるインフラの海外展開促進調査事業)」に採択された2案件は、「インドネシア国・スララヤ石炭火力発電所向けアンモニア混焼実施可能性調査並びにバリューチェーン全体評価調査事業」(スララヤ案件)と、既設ガス焚き発電所を対象とする「インドネシア国・既存ガス火力発電所改造によるアンモニア利用発電導入およびバリューチェーン確立に関する可能性調査事業」(既設ガス火力発電所案件)です。いずれも、エネルギーに由来するCO2の削減効果が期待でき、地球規模での波及性・公益性および先進性が高く、日本政府が関わる事業としての政策的意義が評価されたものです。
スララヤ案件は、インドネシア国内で製造されたアンモニアを発電所に輸送して、発電燃料として消費するプロセスを想定した経済性を試算することがテーマ。三菱商事株式会社および日本工営株式会社と共同で取り組み、2030年頃の運用開始を視野にプロジェクトを進めていきます。
一方の既設ガス火力発電所案件は、同国内で製造されたアンモニア・水素を近隣の既設天然ガス焚き発電所に輸送して、発電燃料として消費するプロセスにおける経済性を試算することがテーマ。東電設計株式会社と共同で、2020年代後半の運用開始を視野にプロジェクトを進めていきます。
両案件とも、一連のバリューチェーンにおけるCO2排出削減効果を検討するもので、当社は主にアンモニア発電技術導入効果を検討します。併せて、日本政府によるファイナンス支援やインドネシアにおける炭素税・カーボンプライシングなど制度面での支援策を踏まえてFSを行う予定です。一連の事業推進を通じて、日本のエネルギーインフラ輸出拡大にも貢献したいと考えています。
インドネシアでは、2025年までに電力供給の23%、2035年までに28%を再生可能エネルギー由来とする方針を打ち出しています。当社もグループを挙げて、同国営電力会社グループや国立バンドン工科大学(Bandung Institute of Technology:略称ITB)に協力して、同国の目標達成に向けたアプローチを支援しています。
三菱重工は、今回の経済産業省によるFS採択を励みとして、今後一層インドネシアの脱炭素化に貢献するとともに、この取り組みを通じて当社が推進するエナジートランジションのグローバル展開にも弾みをつけていきます。
本リリースの詳細は下記をご参照ください。
https://www.mhi.com/jp/news/22060302.html
三菱重工グループについて
三菱重工グループは、エンジニアリングとものづくりのグローバルリーダーとして、 1884年の創立以来、 社会課題に真摯に向き合い、人々の暮らしを支えてきました。長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 モビリティの電化・知能化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。詳しくは: 三菱重工グループのウェブサイト: www.mhi.com/jp
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