Toyota City, Japan, Sep 5, 2016 - (JCN Newswire) - TOYOTA GAZOO Racingはメキシコで行われたWEC第5戦メキシコ6時間レースで表彰台に返り咲いた。
TS050 HYBRID #5号車
(中嶋一貴、セバスチャン・ブエミ)
決勝リタイア、62周、ピットストップ 2回、スターティンググリッド5番手、最速ラップ1分26秒767
TS050 HYBRID #6号車
(小林可夢偉、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイ)
決勝3位、230周、ピットストップ 7回、スターティンググリッド6番手、最速ラップ1分26秒567
2台のトヨタTS050 HYBRIDで挑んだメキシコのレース。中でも#6号車は厳しい週末のスタートだった。木曜日の午前中に行われたテスト走行中に事故に遭ったせいでその後に行われた2度の練習走行に出走できず、レースに向けてのロングランテストを行うことができなかった。しかし、苦境を乗り越え、#6号車は見事に3位表彰台を獲得した。この結果、#6号車の3人のドライバー、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイ、小林可夢偉は2016年シーズンのドライバーズ選手権で2位に浮上した。
しかし、メキシコのレースはTOYOTA GAZOO Racingにとって決して簡単なものではなかった。レースを完走できたTS050 HYBRIDは#6号車だけで、#5号車はパワートレーンのトラブルでリタイアを余儀なくされた。
レースの開催されたアウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスは、1周が4.304kmで、WECの行われるサーキットでは1周が最も短い。ゆえにLMP1車両にとればトラフィックが大きな問題になり、今日のレースでも接触があるなど通常とは異なるハプニングが発生した。
レースが90分を過ぎた頃、コンウェイのドライブする#6号車がLMP2クラスの車両と接触、そのためドライブスルーのペナルティが科せられた。車両にダメージはなかったものの、ペナルティ消化で20秒のタイムを失うことになった。
#6号車がペナルティを受けた数分後、#5号車はさらに大きな不運に見舞われた。中嶋一貴がドライブ中、パワートレーンの電気系に問題が生じ、修理のためにピット・ガレージへ持ち込まれたのだ。そこでは懸命の修復が試みられたが、時間内の完了は困難と判断され、リタイアの判断が下された。
レースが半分を過ぎた頃、予想通りに雨が降り始めた。#6号車のサラザンはすぐさまピットに向かいウエットタイヤに交換した。その後の順位の変更は目まぐるしく、#6号車はインターミディエイトタイヤを装着したアウディR18#7号車に抜かれるまで3位を走っていたが、その後はポルシェ#2号車を2度にわたって抜く速さを見せた。
ゴール前のピットストップを控え、インターミディエイトタイヤを装着した#6号車がアウディ#7号車をかわして2位に上がった。しかし、最後のストップで3位に後退、そのままの順位でゴールを迎えた。#6号車にとっては今季3度目の表彰台だった。サラザンは後半の3スティントを1人でこなし、ゴールしたときには2位に僅か8秒267遅れていただけだった。
メキシコのレースを終えたWECはアメリカ・テキサスのオースティンに移動し、2週間後にCOTA(Circuit Of The Americas)で開催される第6戦COTA6時間レースで覇を競う。
佐藤俊男 チーム代表:
今年から初めての開催となったWECメキシコ戦は、トヨタチームにとっては厳しいスタートの週末でしたが、決してあきらめることなく準備を行い、価値のある結果を得ることが出来ました。#5号車に関しては残念なことになってしまいましたが、#6号車と同様に速さを持っていたと確信しています。スタッフ全員がハイ・ダウンフォースサーキット用パッケージの性能向上に全力を尽くし、見事な働きをしてくれました。また、メキシコのファンの皆様と今回、素晴らしいご支援を頂いたトヨタメキシコの関係者の皆様の前で、力強い走りをしっかりお見せ出来たことはとても嬉しく思います。次戦に向けても引き続き性能向上を続け、WEC米国戦でトップ争いを繰り広げることを目指したいと思います。
中嶋一貴:
我々にとっては厳しい一日となってしまいましたが、#6号車が表彰台を獲得出来たのは良かったですし、競争力の高さを確認できたのも嬉しいです。観戦していても楽しいレースでしたが、それだけに最後まで戦いたかったです。序盤良いペースでレースが戦えていただけに、完走出来なかったのは残念です。
セバスチャン・ブエミ:
#6号車の表彰台獲得とドライバーズランキング2位という素晴らしい結果を祝福します。我々は最初のスティントで速さを見せられただけに残念な結果となってしまいました。トラブルに見舞われるまではアウディやポルシェとの接近戦を繰り広げ、良いペースでレースを戦うことが出来ました。チームにとっては表彰台獲得という良い結果となりましたが、我々の気持ちは既に次戦オースティンに向かっています。
小林可夢偉:
予想外の結果です。我々にとってはタフなレースウィークでしたが、表彰台獲得という、チームにとって良い結果で終えることが出来ました。メカニックにとっては大変な週末でしたが、それに報いることが出来たと思います。表彰台で皆の喜ぶ姿を見ることが出来て嬉しいです。予選の後、ポルシェを抜いて2位を争えるとは誰も予想していなかったと思いますが、それだけにこの結果には満足しています。
ステファン・サラザン:
木曜日に私がクラッシュしたことで厳しいレースウィークのスタートになってしまいましたが、メカニックが夜を徹した素晴らしい仕事でTS050 HYBRIDを修復してくれました。序盤はアクシデントもありましたが、我々は全力を尽くして戦い、良い結果に終わることが出来ました。メカニックのことを考えながら走り、それが後押ししてくれたことで更に力強くレースを戦えました。TS050 HYBRIDは好調で、マイクと可夢偉、そしてメカニックと共に素晴らしいチームで戦うことが出来ました。表彰台獲得とランキング2位というのは驚くべき結果です。
マイク・コンウェイ:
表彰台獲得は素晴らしい結果です。序盤はやや問題もありましたが、私のスティントは、ドライブスルーペナルティーを受けるまでは順調でした。その後のペースも良く、2つのスティントを1セットのタイヤで走れたことも有利に働きました。後半、雨に見舞われた後、路面が乾いていくという難しいコンディションの中で、ステファンが素晴らしい走りを見せてくれました。2位獲得も可能だと思わせる走りでしたが、雨が降るのが少し遅かったようです。フィニッシュ出来たのはメカニックの努力のおかげであり、チーム全体で獲得出来た表彰台です。
本リリースの詳細は下記URLをご参照ください。
http://newsroom.toyota.co.jp/jp/detail/mail/13472152
概要:トヨタ自動車株式会社
詳細は http://toyota.jp/ をご覧ください。
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