
次世代金融インフラの提供を通して組込型金融を実現するFinatextグループの株式会社スマートプラスは、同社が提供する証券ビジネスプラットフォーム「BaaS(バース):Brokerage as a Service」の機能をアップデートし、2025年5月27日よりマイナンバーカードを活用した公的認証サービスの提供を開始した。
証券ビジネスプラットフォーム「BaaS」マイナンバーカードを活用した公的認証サービスを提供開始
近年、インターネット取引におけるセキュリティの向上は金融業界の重要課題だ。
日本証券業協会の「インターネット取引における不正アクセス等防止に向けたガイドライン」においても、口座開設時の本人確認のベストプラクティスとして公的個人認証サービスが推奨されているほか、政府の推奨によって2027年4月以降は「eKYCワ方式」への一本化を予定。
eKYC(オンライン本人確認)市場の急速な拡大や、犯罪収益移転防止法(犯収法)の規制強化、さらには政府が推進するデジタル社会実現に向けた重点計画も、公的個人認証サービスの導入を後押ししている。
こうした背景を踏まえ、スマートプラスはマイナンバーカードを用いた公的認証サービス「eKYCワ方式」を導入することを発表した。
この導入により「BaaS」を利用するパートナー企業のサービスにおける顧客利便性の向上とセキュリティ強化を実現。
同時に、本人確認に関わる事務作業の効率化や本人確認書類の受付・審査コストの削減も可能となり、パートナー企業のサービス競争力強化を支援する。
マイナンバーカードによる公的認証導入の利点とは
本サービスでは、マイナンバーカードのICチップに格納された電子証明書を利用した公的個人認証により、オンラインでの本人確認を実現。
マイナンバーカードを使った公的認証サービスの導入は、
【顧客にとっての利点】
●手続きの簡便化・迅速化:本人確認書類の撮影・アップロードや郵送が不要となり、スマートフォン一台でマイナンバーカードをかざすだけで手続きが完結。いつでもどこでも短時間で申込みが可能。
●高いセキュリティによる安心:政府が発行する電子証明書を利用することで、なりすましなどのリスクを低減し、個人情報を安全に確認。
●入力の正確性向上:マイナンバーカードから氏名、住所、生年月日などの情報が自動読み取りされるため、手間の削減と誤りを防止。
●口座開設までの時間短縮:従来の方法と比較し、口座開設の審査プロセスが効率化され、サービス利用開始の迅速化。
【「BaaS」を活用するパートナー企業にとっての利点】
●システム開発・運用コストの削減:公的認証対応のための個別システム開発が不要となり、SaaS型の共通基盤である「BaaS」を活用して低コストで最新機能を利用可能。
●法制度変更への自動対応:2027年4月以降の制度変更に向け、「BaaS」がアップデートされたため、パートナー企業側での追加対応が不要。
●セキュリティ対策の強化:日本証券業協会推奨のセキュリティ基準に準拠した本人確認機能が常に最新の状態で提供され、パートナー企業の信頼性向上に寄与。
●顧客体験の一貫した品質確保:標準化された高品質な本人確認プロセスにより、パートナー企業間で一貫した顧客体験を実現。
【口座開設・審査業務における利点】
●本人確認の精度向上:マイナンバーカードによる本人確認により、不正口座開設リスクを低減。
●審査業務の効率化:属人的な「顔の確認」作業が不要となり、審査プロセスの自動化が進展。
●書類管理コストの削減:物理的な本人確認書類の受付・確認・保管にかかるコストを削減。
●マネーロンダリング対策強化:高精度な本人確認により、マネーロンダリングなどの金融犯罪リスクに対するセキュリティを強化。
上述した利点をもたらしてくれる。
5月27日より、特定口座およびNISA口座の新規口座開設手続きより導入を開始。
iOSおよびAndroidのネイティブアプリでの対応となり、WEBブラウザは今後対応予定となっている。
スマートプラス:https://smartplus-sec.com/