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「富士通 × PÂTISSERIE ASAKO IWAYANAGI」CARBON CAKESプロジェクトを開催


富士通株式会社は、空気の質を可視化したケーキによって環境・経済・社会問題について考えるイベント「わたしたちの空気を考える CARBON CAKES(カーボンケーキ)」プロジェクトを都内で開催した。

 

「CARBON CAKES」プロジェクトとは

「CARBON CAKES(カーボンケーキ)」プロジェクトは、PÂTISSERIE ASAKO IWAYANAGIとコラボし、空気の質を可視化したケーキである「CARBON CAKES」を制作。

このCARBON CAKESを通じ、課題を可視化することの重要性を訴え、テクノロジーによって見える化することで環境・社会問題を解決するべく始動したプロジェクトだ。

大気汚染などは目に見えにくく掴みどころがない問題でもあり、どうしても他人事になりやすい。

また自身の行動が「どう影響を与えているのか」も分かりづらい点も問題だ。

そこで富士通は、大気汚染などで汚れた環境をケーキで表現。大気がクリーンな真っ白のケーキから、経済の負担が減り消費行動が活発になっていくごとに徐々に色が黒ずんでいき、最終的にはドロドロの真っ黒なケーキになっていく。

展示されたケーキにはデータも表示されており、こちらは最も空気の状態が良いケーキ。しかし社会(移動時間)は非常に少なく、それによる経済(消費行動)も少ない。環境は良くても、経済活動は停滞気味となっている。

一方こちらは最も大気汚染が進行してしまった状態。移動や消費行動に一切の制限などを設けなければ、いずれはこの状態になってしまうだろうという、私たちの暮らしている世界の「未来の姿」とも言える。

表面はボコボコとしており、カーボンを表現した六角形も歪んでしまっているのが分かるだろう。

現在の先進国は「真っ白と真っ黒のちょうど中間くらいの状態」とのことだった。

一目で分かる環境の悪化具合。「あなたはこのケーキを食べたいですか?」と問いかけられたら、絶対に食べたくないと誰もが答えるだろう。

ちなみにこれらのケーキは全て土に還るよう、SDGsにも配慮されて制作されているそうだ。

 

富士通の取り組みや社会課題についてのパネルディスカッションを実施

本イベントではパネルディスカッションを実施。

3T(スリーティー) CEOの清水イアン氏、東京大学准教授の斎藤幸平氏、タレント・ラジオパーソナリティの新内眞衣氏、起業家のハヤカワ五味氏、富士通 ソーシャルテクノロジー社会実装推進室 室長の山田亜紀子氏が登壇した。


左から清水イアン氏、山田亜紀子氏、新内眞衣氏、ハヤカワ五味氏、斎藤幸平氏

「どう行動したらどのような結果が起きるのか。」ということを、見ただけで誰もが分かるようケーキで表現した、と開催の経緯を説明した山田室長。

今回のプロジェクトで活用された、人々の行動を高精度にデジタルツイン上に再現することで、人々の行動の変化を予測し施策の効果や影響を事前に検証可能にする富士通の新技術「ソーシャルデジタルツイン」。

これをどう活用するのかについて斎藤准教授は、

「これからの社会で脱炭素化っていう部分に焦点を合わせていくと、2050年までに実質排出量を0にしなければならない。物凄く劇的に二酸化炭素を減らす必要があるが、やり過ぎれば当然経済が悪くなる。色々な計画をしていかなければならないと思うんですよ。」

と持論を展開。極端な環境保全施策は経済を悪化してしまい、失業も増える可能性があると説明し、その計画にソーシャルデジタルツインが活用出来るのではないかと述べた。

また、新内氏は何でも見える化が出来てしまう世界に若干の恐怖を覚えるとしつつも、

「何個かパターンをちゃんと用意してくれて、選択出来る未来があるってなると見え方が変わってくると思います。“環境のことを考えてはいるけど、何をしたらいいのかが分からない”という層にも、選択肢があれば“この未来を選びたいな”と方向性や行動を促せるんじゃないかと思いますね。」

とコメントした。

 

綺麗な空気を表現した真っ白なケーキの試食会も実施

パネルディスカッション後には、汚染されていない状態を表現した真っ白なケーキの試食会も実施。

試食の際にはボタニカルなハーブの香り付けなども行い、カカオハスクとぶどう山椒のフレーバーティーのペアリングを楽しむことが出来た。

試食の際には、ケーキの制作を担当した岩柳麻子氏が登壇。今回のプロジェクトに参加した感想を聞かれ、

「難しく捉えがちな環境問題を“自分事”として体感できた。それが凄く貴重な経験だったなと思いますね。」

とコメントした。

CARBON CAKESの制作では、最初やりすぎてヘドロのようなものになってしまうなど、とても難しかったと話した岩柳氏。

最終的にはケーキの見た目をしつつも、少し怖い・気持ち悪いといった違和感を見せる現在の形でケーキが出来上がったそうだ。

元々自転車通勤をするなど、エコな取り組みは自然とされていたという岩柳氏。

今回のプロジェクトへ参加してから、店舗のスタッフ間でメッセージアプリ等を活用し「環境問題で各々が取り組んでいること」や「ケーキ屋として出来ることは何か?」といったやり取りをするようになったのだとか。

なお、今回試食会で使用した皿などは土に還る素材で作られているそうで、土が入った手押し車を押したスタッフによって回収してもらい、イベントは終了した。

富士通の環境問題への取り組みなどについて知りたい方は、富士通企業HPなどで確認してみてはいかがだろうか。

URL:https://www.fujitsu.com/carboncakes/

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