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知識と経験が知恵となり、新たなサービスを生み出す!


早乙女修氏はインターネット黎明期にジュエリー業界初のECサイトを立ち上げた経験を持ち、現在は株式会社三松のデジタル推進室室長として活躍しています。彼の目標は、単なる商品販売ではなく、顧客同士がつながり共に価値を創出する新しい体験の提供です。着物やドレスの「コト消費」時代に合わせ、アプリを通じた顧客交流の場を設け、三松のブランド力を高めようとしています。彼はECと店舗を統合するデジタル戦略を推進し、顧客にとって魅力的な体験を提案しています。

普段から業務に取り組まれ、それらをリードする推進者、また担当者の皆様に取材し、どのような志を意識し仕事に取り組まれているかをお伺いする「仕事の流儀」。 第2弾は株式会社三松 デジタル推進室 室長の早乙女修氏に話を聞きました。インターネット黎明期にジュエリー業界初のECサイト立ち上げを経験した早乙女氏。そんな早乙女氏が現在目指しているのは、単なる商品販売ではなく、顧客同士がつながり、共に価値を創り出す新しい「体験」。豊富な経験談と、その取り組みについて深掘りしていきます。

--現在現在はどのような業務をされていますか?

現在、私は三松でデジタル推進室の室長として従事しています。三松は創業93年を迎える老舗企業で、着物やドレスを中心に、ファッション全体をトータルで提案・創造しています。その中で、私は会社全体のデジタル戦略を統括しています。

--デジタル分野に携わるきっかけは何だったのでしょうか?

私がデジタル分野に携わるようになったきっかけは、インターネットの黎明期に、ジュエリー業界初となる「フォリフォリ(Folli Follie)ジャパン」のECサイトを立ち上げたことです。当時はインターネットもまだ普及しておらず、「EC」という言葉も一般的ではない時期でした。

--なぜ、インターネット黎明期にECサイトの立ち上げを決断されたのでしょうか?

実は、社内のある部門から「IT部門は金食い虫だ」と言われていたことがきっかけです(笑)。それを聞いて悔しくなり、「それならITを駆使して売上を上げてやる!」と思い立ち、ECサイトの立ち上げを決意しました。

--ECサイトの立ち上げ時、どのようなことに苦労しましたか?

できることが限られる中で、お客様に良い顧客体験を提供できるかどうかが最大の課題でした。当時のインターネット技術では画像の軽量化が必要だったため、画像をいかに美しく見せるかに苦労しました。また、サイトデザインではブランドの世界観をしっかりと表現し、ショッピングカートではなく、あえて『ショッピングバック』という言葉を使い、カートボタンもショッパーの画像にするなど、細部に工夫を凝らしました。その結果、ECサイトをカタログ代わりに利用する方が増え、売上も好調になりました。

その後、富士通さんとコラボしてFolleFollieブランドの携帯を発売し、携帯サイトも開設。シリアルナンバーがないとログインできないページを作るなど、さらに多彩なサービスを展開しました。また当時は珍しかったマイクロQRコードを商品タグに使うことでタグの縮小化をしました。これはリングやピアスの特性上、商品タグにバーコードを使うと、商品よりタグの方が大きくなるからです。 今振り返ると、デジタルによってお客様の体験を変えたことは、まさにDX(デジタルトランスフォーメーション)だったと思います。

--その経験が今のデジタル推進にどう影響しているのでしょうか?

今の業務の基盤となる知恵を身に着けることができました。知恵は、知識と経験によって培われるものだと感じています。もちろんインターネット黎明期にECサイトを立ち上げたことで、WebサーバやDNSなどインターネットに関する知識を得ることができましたが、様々なことに挑戦した経験が、今のベースになっていると思います。実際に推進する私たちに任せてくれる環境があったからこそ、様々なサービスを展開することができたのだと感じています。

--現在、三松で進めているデジタル施策を推進されていますが、どのようなことを目指していますか?

現在も、私の目指すところはお客様に良い顧客体験を提供することだと考えています。そして、モノの所有に重きを置く時代から、体験を重視する「コト消費」の時代に移行しており、顧客体験の重要性が高まっています。着物やドレスも、行事や人生の節目を彩る「コト消費」と直結しています。そのため、最終的には、アプリを起点としてお客様同士が交流できるコミュニティを作り、良い顧客体験を提供したいと考えています。

--具体的にどのような体験を考えているのでしょうか?

着物に興味がある方々が集まるお茶会や花火大会、ドレスを着る音楽家のコンサート情報や交流会など、着物やドレスが好きな人々のための居場所を提供することを考えています。こういった体験を提供することで、お客様が三松の商品やサービスに価値を感じていただけると信じています。加えて、コミュニティから得られるお客様の声は、製品開発やサービス向上の貴重なヒントとなり、三松の事業展開にも大いに役立つと考えています。

--実現に向けてどのようなことを取り組まれていますか?

現在、店舗とECを統合する環境を整えています。まずは、ECをより買いやすい場所にするため、ECサイトのリニューアルを数年前に行いました。そして、店舗とECをつなげるために、店舗スタッフがEC上でも接客できる環境を整備しています。現在もさまざまなシステムを改善している最中です。

--インターネット黎明期からECサイトに関わってきた早乙女さんがつくる顧客体験が楽しみです。

三松として「すべてはお客様のために」という行動方針を掲げています。この方針をどのように解釈して行動に移すかは部署ごとに異なるかもしれませんが、店舗とネットがつながった体験を作ることがお客様にとっての良い体験につながると信じています。これからも、より良い顧客体験を提供できるよう、尽力していきます!

写真:株式会社三松 デジタル推進室 室長 早乙女修氏

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