国際ロボット連盟(IFR)が発表した最新レポート「World Robotics 2024」によると、2023年末時点で日本国内の産業用ロボットの稼働台数が43万5,299台に達し、前年から5%の増加を記録しました。これにより、日本は世界で最もロボット導入が進んだ国の一つとしての地位を再確認しました。
2023年、日本の年間ロボット設置台数は4万6,106台で、前年より9%減少したものの、依然として中国に次ぐ世界第2位の市場規模を維持しています。日本はまた、世界のロボット生産の約38%を担う主要なロボット製造国でもあります。
産業分野別の導入状況
電気・電子産業
この分野では1万4,692台のロボットが新規設置され、日本全体の33%を占める14万3,768台が稼働しています。
自動車産業
2023年の新規設置台数は前年比7%減の1万1,881台で、自動車産業全体のロボット稼働台数は13万2,766台(日本全体の30%)に達しました。
金属・機械製造業
この分野では7,854台が新規設置され、総稼働台数は6万4,915台に上ります。
2024年の日本のロボット需要は横ばいと予想され、2025年以降は回復基調に入り、5%程度の成長が見込まれています。少子高齢化に伴う人手不足を補うため、今後も多くの産業でオートメーション技術の導入が進むと考えられています。
執筆:海道理彩