米国は世界の富の中心地であり、600万人以上の富裕層が居住していますが、2025年のデータによると、米国籍の投資移住申請者が全体の30%以上を占めています。これは、トルコ、インド、イギリスを含む次点の5か国の合計申請数のほぼ2倍にあたります。富裕層がなぜ「プランB」として海外移住を検討しているのか、その背景に迫ります。
米国の富裕層、なぜ海外移住を検討するのか?
Henley &Partnersが発表した『USA Wealth Report 2025』によると、米国は世界の流動資産の34%を占め、世界の億万長者人口の37%を擁しています。しかし、富裕層の間で海外移住への関心が高まっており、2025年には米国籍の投資移住申請者が全体の30%以上を占めています。これは、トルコ、インド、イギリスを含む次点の5か国の合計申請数のほぼ2倍にあたります。
この傾向の背景には、税制の複雑さや政治的な不安定性、生活の質への懸念などが挙げられます。特に、米国の税制は世界中の所得に課税されるため、富裕層にとっては税負担が大きな問題となっています。また、政治的な分断や社会的な不安定性も、富裕層が海外移住を検討する要因となっています。
Henley &PartnersのBasil Mohr-Elzeki氏は、「代替の住居や市民権を追求することは、賢いリスク管理です。投資移民は戦略的な『プランB』を提供し、レジリエンスを高めています」と述べています。
このように、米国の富裕層が海外移住を検討する背景には、税制や政治的な要因が複雑に絡み合っています。今後、これらの傾向がどのように進展するのか、注目が集まっています。
詳しくは「Henley &Partners」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部 海道