デジタル庁は新たな取り組みとして、災害派遣デジタル支援チーム（D-CERT）を設立しました。このチームは、大規模災害が発生した際に迅速かつ効果的に対応することを目的としています。最近の令和6年能登半島地震での民間デジタル人材の活躍を受け、与えられた教訓を反映させた形でブラッシュアップされた支援体系が期待されています。
D-CERTは、被災都道府県で具体的なデジタル支援メニューを提案し、災害対応を円滑に進行させるための活動を行います。デジタル庁と防災DX官民共創協議会の連携を強化し、高度なデジタル化を実現することで、より多くの被災者を支援することを目指しています。
D-CERTは、平時と災害発生時において異なる活動内容を持っています。平時には、派遣要員のリストアップやマニュアル作成、過去の災害派遣の知見をとりまとめるなど、基盤を整える作業を行います。この準備段階は、発災に迅速に対応するための重要な前提となります。
一方、災害発生時には、被災地に入り、関係者との連携を構築します。被災状況や支援ニーズを把握し、具体的な支援活動の方針を決定することが主な活動です。これによって、現地のニーズ即した支援を行うことが可能になります。
D-CERTの取り組みには、以下のような具体的なアクションが含まれます：
1. 被災者マスターデータベースの構築
被災者の情報を一元管理し、適切な支援を行うための基盤を整えます。
2. マイナンバーカードを用いた避難者支援の充実
マイナンバーカードを活用することで、避難者への迅速な支援が可能となります。
3. 防災システム・アプリ間でのデータ連携基盤の整備
異なるシステム間での情報共有を促進し、災害対応の効率を高めます。
4. 災害派遣デジタル支援チーム制度の創設
組織としての枠組みを設け、活動を持続可能にします。
5. GSSの導入促進
新たな技術を取り入れ、地域の防災力を向上させるための取り組みを強化します。
デジタル庁の新しい試みとして設立されたD-CERTは、迅速な災害対応を可能にするための重要なステップです。今後、都道府県との連携を強化し、災害時のデジタル支援を推進していく姿勢が見えてきます。これにより、より多くの命を守り、地域社会の復興に寄与することが期待されています。
詳しくは「デジタル庁」の公式ページまで。
レポート／DXマガジン編集部小松
